USCPA取得後は内部統制、予実の管理に関する企画立案はすべて任せられました



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第133回 USCPA CMレポート  ~研究開発部門でのUSCPAの活用特集!~

実施日: 2017年5月20日(土)

【Guest】 あだ名 ロビンソンさん

USCPAゲスト紹介

ロビンソンさん (男性) USCPA

大学院修了後、製薬会社で研究開発に従事。研究開発部門では巨額の研究開発費が投じられるにも関わらず、お金に興味・関心がない職人肌の人が多すぎる・・・
研究開発&財務会計の知識・経験が必要と感じ、研究開発はグローバルに行われ、英文資料も多いことから、USCPAを取得。
研究開発費を効率よく使用するため、海外子会社をうまく管理するため、内部統制を向上されるためにはどうすればよいかと日々奮闘しています

  • USCPAゲスト
  • 参加者
  • 司会

Q&A

USCPAを取ろうと思ったきっかけは何ですか?

経営に興味があったので、経営につながる勉強としてMBAかUSCPAを考え、MBAだと一度、会社を休まないとならないことと、米国に行って取得するには多額の費用もかかるので総合的に考えて、USCPAを選択しました。

それと弊社はグローバルで研究開発を行なっていて、海外からもレポートを受け取りますが、レポートはすべて英語なんですね。そのため、日本だけではなく海外の財務諸表を読めたほうが良いと思い、USCPAを選択しました。

USCPAの合格は何年前ですか?

私は2014年合格です。学習期間は1年3-4ヶ月というところだったと思います。理系だったので、単位を揃えるのに時間はかかりました。

逆に日本基準の会計方法を知らずにゼロから始められたので、その違いなどを気にせずにUSGAAPだけに注力して学習を進めることが出来ました。

具体的な仕事の話を聞ければと思うのですが。

海外子会社の管理は、全部で大きく5社です。アメリカ・ヨーロッパ・アジアに子会社があります。各社のレポートを見てはいますが、基本的には海外の細かい内容というのはわからないんですね。財務諸表と進捗レポートという形で報告を受けます。「現地でいくら使ったからいくら欲しい」という感じです。

それを見るときまでに予実管理の「予」のところを見る必要がありますが、臨床開発の試験にはどのくらい費用がかかるかをある程度推測できる必要があるため、専門的な知識は必要になります。

海外のレポートを見て、その支払いが適正かどうか、予算と合っているか判断をして、支払いの承認を行なっています。あとは定期的に予実の進捗をチェックして乖離がある時には何故なのか、それを改善するにはどうすれば良いのかを現地と話してアドバイスをしたりもしています。

現地側でUSCPAを持っている方もいますか?

日本から出向している人だとUSCPAはいませんね。経理部にJCPAを持っている人はいると思います。現地で働いている人はUSCPAよりもMBAが多いですかね。

予算管理というのはいわゆる臨床開発のところに限定されていて、研究とか営業は違ったところでしているんですか?

そうですね。弊社の場合、研究は研究部門が見ていて、営業は営業部門が見ているので、私達の範囲はあくまで開発部門のみになります。
会計システムは各社バラバラで、勘定科目も違うので、何に使われたかひと目ではわからないんですよね。例えば、直接費と間接費の分け方が各社で違うので、各社横並びで見る時には苦労していますね。今やっている取り組みとしては、システムを変えるのは莫大なお金がかかるので、直接費・間接費に含まれる項目の定義をグローバルで統一しようとしています。定義が同じでないと予実分析がしづらいんですね。臨床開発の場合、いわゆる直接費が臨床試験につぎ込んだお金になるので、直接費の比率が高いほうが効率的に臨床試験を実施できていると考えることも可能で、間接費が高いと人が余っていると考えることもできます。現状ではそうした判断も困難なため、、いろいろな部門と一緒に改善活動を行なっています。

研究開発の方はお金の感覚がない人が多くて、製薬の場合、初期投資がものすごくかかるのでそれに対して、お金が降って湧いてくるものと思っているような方が多いんですね。
勿論、そうではなくて、それをいかに現場の方にわかってもらうかっていうのが私の中の課題なのですが、ロビンソンさんが具体的に取り組まれていることはありますか?

私主導というわけではないのですが、優先順位付けというのを行なっていて、優先順位が高いものには優先的にお金を付けるけども、低いものはお金を投資しない、もしくは開発を中止するということを始めました。それによってお金の大事さを少しは分かってもらえたと思います。

評価基準の一つとして事業性を含めています。湯水のようにお金を使ってしまうとどうしても事業性が悪くなって、NPV(Net Present Value)が赤字になることもあるので、そういうプロジェクトは優先度が下がりやすくなる、ということはわかって貰えてきたと思います。とは言え、まだ考え方が変わっていない人も多いので、時間がかかると思いますね。

事業性を見るというのは試験を始めたものに対してですか?

評価は全てのプロジェクトを対象にやっています。ただステージが初期のものは売上が全然わからないので、事業性は参考程度です。薬って臨床試験を開始してから上市するまで10年位はかかるんですね。

今から10年後から特許が切れる20年後までいくら売れるかシミュレーションしろと言われてもわからないんですよね。どちらかと言うと販売まであと3年以内のものは重点的に見るようにはしています。

では、10年間費用がかかり続けるんですか。

そうですね。一つの新薬を上市するのにある論文によると200億円かかると言われていて、しかも殆どが失敗するんです。石油業界も同じみたいですね。ひとつの油田を掘り当てるのに莫大な費用が必要で、成功する確率も低いらしいです。

費用計上のタイミングとかも議論が出てきそうですね。

そこはいわゆる事業性のところでは出てきませんが、実務のところで出てきますね。医療機関とか外部受託機関に前払いで払うとどう処理するかって揉めるんですね。

場合によっては監査法人から質問を受けることもあって回答をしています。

間接費の方はどうされていますか?

うちの会社は旅費をたくさん使っていて社内で改めようと言うことになっていて、旅費もダイレクトであれば予算承認というのがあるのですが、間接費の中でも本当は削れるのに念のため取っておきたいというのがあって、予算未達というのが結構出ているのですが、そうしたものも見ているのですか?

間接費も見ていますね。旅費の分類には色々な考え方があると思いますが、私達の場合は間接費に分類していて、各部門の予算は幾らくらいというのを集計しているのですが、どこの部署も下駄を履かせるので2-3割余りますね。

予算をしっかり消化してもらうということですね。

予算が余ると営業利益は上がるんですが、外部機関に見せたときに研究開発費が消化されていないと研究開発が遅れているんじゃないかと見られますし、投資家から叩かれることがあります。

使わないことがイコール開発部門にとって良いことではないので、予実の精度を上げる取り組みを行なっています。

ちょっと精度とは違うんですが、例えば実施予定だった試験を実施しなくなった場合、20億円が浮きます。

その20億円をどうするということになって、何もしないと営業利益が20億円上がって、パッと見はよく見えるんですが、外部からの研究開発の評価は下がることがあり、公表している数値に達しないと投資家から研究開発が順調ではないと叩かれることもあります。

それって製薬業界の独特の考えなんですかね?

他の業界では聞いたことがないですね。
一般的には海外の大きい製薬会社では研究開発費が売り上げの約20%と言われています。
自動車業界だと5%くらいだと思いますね。子会社の話ですが、日本人がそこに取締役とかで駐在していると良いのですが、日本人がいないときもあって、そうすると現地で何をしているかが日本側からはわかりにくくなります。

今は研究開発部門ですか?管理部門ですか?

今は研究開発の部門ですね。

では開発はしていないのですか?

そこがちょっと難しいのですが、いわゆる医薬品の開発の企画・立案・実行はしていないのですが、開発業務がスムーズにいくようなシステムや制度を作るように、間接的には関わっています。直接施設に行くとか、プロトコルを書くとかはしていませんね。

新しく発足された部署なのかなと思ったのですが。

おっしゃる通り、新しい部署ですね。私がUSCPAに合格した後、新しく出来た部署で、それまで誰もやっていなかった業務を始めたので非常に苦労しています。先程言ったように研究開発部門の社員にそうした意識がないので。

では、そうした事をチームでやることで社内ではどのような反応がありましたか?

良かった点は、以前よりも予実の乖離幅が減りましたね。以前は信じられないような乖離率でしたけども、だいぶましにはなりました。とは言え、まだまだなので、これからも改善はしていく必要があると思っています。

それに対して悪い点は、苦情がたくさんきました。細かい、うるさいという感じで、彼らはお金を気にせずに開発をしたいんですよね。そうしたことをひしひしと感じました。
それと経理部とか経営企画の人と話す機会が増えて、経理の人だと財務諸表とか詳しいのですが、USCPAを持っていると、何を言っているかはわかるようになりますね。

名刺に書いてあるので、私のような研究開発部門の人間がUSCPAを持っていて、名刺を渡すと驚かれます。

USCPA保持者の将来的なキャリアアップとして、経理部門に行くこともありえるかもしれないですね。連結で財務を見ると海外の財務諸表を見る必要がありますので、USCPAが活躍する機会はたくさんあると思います。連結処理はかなり大変みたいですね。

USCPAを持っていることで、経理部門から仕事が振られることはありますか?

ありますね。人に仕事が降ってくるんですよ。
部門に仕事が降ってくるわけではなくて、人なんですね。全然、嬉しくはないですよ(笑)。ただ経理の人からは「この人は分かる人」という目で見てもらえるので、その点は良いですね。

経理の人からの相談というのはどういう相談が多いのですか?

一番多いのは、「海外子会社のこの費用は何に使った費用ですか?」というのが多いですね。予算に組み込まれているものかと聞かれます。ある程度専門知識がないと、何に使用されているかわからないことがあります。

マネージャークラスの方でそうした会計的なことを理解されている方はいますか?

管理職の方はマネージャー研修で簿記を勉強するらしいですが、さっぱりわからなかったと申す者が多いですね。

今後については何かしたいこととかありますか?

すぐにではないですが、将来的には海外子会社の経営をしてみたいなとは思っています。USCPAを持っていると社内の中では管理、経営部門に声がかかりやすいと思いますね。
海外に駐在した場合は大きく3パターンあると聞きました。ひとつは「お客さん」として行くパターンで、海外のカルチャーを学んでくるだけで、実績は全く期待されていない形です。
次に海外のコントロール・監視をしてレポートをする人、3つ目は海外でオペレーション、実務をする人ですね。駐在した人は3つ目は非常に難しいと申しています。現地のスタッフからは「どうせ何年かしたら帰るんでしょ」という目で見られるわけですね。現地のスタッフは自分のパフォーマンスを上げないとクビになる可能性もあるので、その人のジョブに「日本人の教育」というのが入っていればやってくれると思いますが、そういうわけじゃないので、非常にシビアと聞いています。

具体的にUSCPAを取得した後に会社側へ伝えてどのようなリアクションがありましたか?

当時の担当役員からは経理系のことは全部、振られるようになりましたね。いい面で言うとそうしたところの構築を全部任せてもらえたというところです。内部統制であったり、予実の管理に関する企画立案はすべて任せられました。

上の方はそのあたりの知識はあったのですか?

直属の上司はありました。海外子会社に駐在していて管理をしていた経験があったので。

自分がUSCPAを取得することで、会計のシステムを構築する機会が欲しいなと思っているのですが、周りにそうした知識がないとそうした機会すらもらえない可能性もあるんじゃないかという気がしているんですけど。

そうですね。会計関係のことを話しても理解してもらえないので、承認してくれないんです。必要性がわかってもらえないんですよ。

海外の子会社の管理をされているということですが、何カ国の子会社の管理をされているのですか?

大きく言うと5カ国ですかね。ヨーロッパには2ヵ国にあるのですが、1つは規模が小さいので合わせて一つと考えると実質は4ヵ国だと思います。比較的、金額の大きいところだけ私たちは見ている形ですね。

USCPAに合格した後に今の部署を立ち上げたということですよね。

そうですね。担当役員も必要性を感じていたようで、一緒に話をしているときにUSCPAや今までの経験などを活かしてやって欲しいということを言われました。

こういうものが必要だという話を以前からしていました。
ちょうどそれが出来るマネージャーもいて、一緒にスタートさせたという感じです。

チームは何名くらいいるんですか?

今は7名ですが、お金関係を見ているのは4名です。
ひとりがアメリカ・ヨーロッパ、もうひとりはアジアを見ています。私は包括的に見る立場ですね。

他の方はUSCPAなどの知識を持っていますか?

ひとりはまったくないスタッフで、もうひとりはもともとプロジェクトマネージャーをやっていたので、その辺りのことはわかっている人です。それと経理から移ってきたスタッフもいますね。

海外子会社の財務諸表を扱うこともあるということでしたが、それについて英語で会議をしたり、ディスカッションすることもあるのですか?

基本は夜遅くに会議はしたくないのでメールでのコミュニケーションにしていますが、必要に応じては会議をしますね。以前は通訳を付けてくれていたんですけども、最近は通訳をつけてくれなくなりました。夜遅い時間から英語での会議なので、疲れますね。

海外出張はあるんですか?

ありますね。主にアメリカです。

時期が決まっているわけではないんですか?

そうですね。必要に応じてですね。問題が発生したり、新たな試みをする時などです。会計システムを変えるとか、予実の管理方法を変えるなど大きな話のときには行きます。

それはやはりUSCPAに合格して、そこから会計関係の仕事が増えて、というのが根っこにあるんですかね。

そうですね。USCPAがないとできない仕事かというとそういうわけじゃないと思うのですが、あるとよりスムーズに出来ると思いますし、独学でやらないと行けない部分はしなくて済んだと思います。

USCPAかMBAで迷われたということでしたが、研究開発部門でMBAを持っている方はいますか?

いますね。ただそれを活かせているかというと微妙ですかね。
入社してからMBAを取得する人もいますが、入社前にMBAを取得して入ってくる人もいますね。そういう方が会計の細かい話をわかっているかというとそうでもないですね。MBAではそれほど財務会計の細かいところまでやらないみたいですね。

現地にファイナンスがわかっている人がいるところといないところがあると思うのですが。

そうですね。やはりそうした人がいるところのほうが本社とのコミュニケーションが取りやすいですね。

どんどんUSCPAを使える幅は広がっているんですが、なかなか会社として、「USCPAを取れ」とはハードルが高くて言えないみたいですけどね。ただ本当にチャンスは増えて、いろいろな部署から声がかかるようになりました。良い意味で、うちに来て欲しいと言って貰えるので可能性は広がっています。少なくとも弊社ではMBAよりもUSCPAの方が幅も広がるんじゃないですかね。なかなかMBAの知識を活かすような機会ってないと思います。

やはりUSCPAだとスペシャリストというか、会計に特化している点が良いんですかね。

そうですね。英語で財務諸表を読めるというのは本当に役に立つと思います。特に、英語で記載された財務諸表の取り扱いも増えてきていますし、金額的にも海外の方が遥かに多いんですね。

それとBECの知識を結構活かせていますね。管理会計に近いことを今はしているので、より上流の意思決定に近いところで仕事が出来るというのは魅力ですよね。

日本で実務をやる上で、アメリカとの相違は感じませんか?

管理会計に関してはほぼ変わらないと思いますし、ファイナンスのところも共通ですね。
本当に活躍できるフィールドは広いと思うので、皆さんのようにまた合格者が増えてくれれば、先に取った我々みたいな人間もおこぼれに与れるんじゃないかと思います(笑)特にアメリカは肩書き社会なのでUSCPAを持っているか持っていないかで見られ方が大きく変わると思います。そうしたときにファイナンスの専門家として対等に見て貰えるのが良いですね。

業務時間としてはそれほど遅くまで、という感じではないですか?

そうですね。海外との電話会議が入らなければそれほど遅くはならないです。ただ本社部門から予実管理の細かい説明を求められたときは残業が多くなります。中長期予算を作れと言われるんですが、これが大変なんですよ。10年後と言われるとちょっとね、、ってなるんですよね。

そうすると各臨床試験の責任者から情報をかき集めてくるんです。お願いすると「出せるか!」と怒られるんですけども、それをなだめつつ何とか出してもらって調整していくのがタイトなので、残業が多くなりますね。

10年後ってどこもそうなんですかね?

そうですね。不確定要素が多い業界ですので、1年後もわからないのに10年後なんてわかるわけがないんですけどね(笑)

今後のキャリアについてはどのようなイメージを持たれていますか?

一度、本社の経営企画部門へ行って、海外子会社へ出来ればお客さんではなく、オペレーションの担当者として行きたいなと思っています。

帰ってきてからはもう一度、経営企画部門へ行きたいですね。今は開発だけ見ていますけども、将来的には営業とか生産・研究も見られるようになりたいなと思っています。

皆さんも合格目指して、頑張ってください。

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