商社で、23年間海外(5カ国)は、とてもハッピーな経験です。



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第86回 USCPA CMレポート
実施日: 2013年4月6日(土)
【Guest】 Kennyさん

自己紹介

大学卒業後、総合商社に就職。

日本経済が上向きの中、海外に行ってみたいという思いから、商社に入った。タイヤの輸出部隊に配属となり、そこから本社営業部で8年目に最初の駐在で米国へ行き、シカゴ支店からサンフランシスコ支店へ渡り、5年間駐在。

その後、日本に戻って、本社営業部を4年。やっていることは右から左にモノを動かすいわゆる商社の仕事がメインだった。

そのような状況も続かず、商社も現場に入って売ろうということで、販売会社を作る流れに。

そんな中、ドイツでメーカーとの合弁販売会社設立することになり、副社長(管理部門担当)として3年駐在。

ドイツでは、それまでやっていた営業ではなく、管理部門の責任者として、監査法人の選定も行なった。その後、ドイツの現地法人に移り、営業部長を4年。

帰国して本社営業部副部長を4年やった後、フィンランドにてメーカーとの合弁販売会社設立。
社長として2年、フィンランドにいた時には、ロシア、ウクライナ、白ロシア、モルドバ等に売りに行っていた。

そしてさらにハンガリーへ渡り、販売会社にてハンガリー人の部下80名、日本人ひとりという中で社長を5年間勤めた。ハンガリー駐在中には日本人会会長を3年半、ブダペスト補習授業校校長を2年間務める。

帰国後は、本社営業部門M&Aチームリーダーを1年。
タイで投資銀行より17億円にて小売店チェーン買収し、当時50店舗あったのが現在、80店舗になり、部門の海外事業会社の稼ぎ頭の一つとなる。さらに国内100%子会社にて常勤監査役として2年3ヶ月間勤務。

常勤監査役であれば時間もあると思ったのと、海外駐在の頃から、何度も会計監査を受けてきた中でUSCPA取得を思い立った。この間に内部監査士の資格も取得。

3科目合格の時点で、今度はスペインに行くことになり、4科目目は、マドリードからニューヨークに受験に行って合格。現在はメーカーと合弁の販売会社にて4年弱、副社長兼CFOをやっている。
USCPAを取得したことで、合弁相手のメーカー、監査法人、取引銀行より信頼される度合いが格段に高まったとの事。

Q&A

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

経験された品物としては、何がありましたか?

タイヤの輸出が主でしたが、海外駐在で営業をしていた頃は電極・セメント・石炭・鉄くずなども扱いましたね。

商社の仕事というのは、商品が代わってもビジネス自体は基本的には変わらなくて、販売会社はメーカーが日本で作ったり、ヨーロッパで作ったり、東南アジアで作ったモノを輸入して、在庫して、販売するという事ですよね。

なので、全く違ったプラントとかはすぐには無理ですが、商品が代わってもビジネスの形態が同じであれば、特に苦労もせずに入っていけます。特に販売会社の場合には、気をつけるのは在庫と売掛、あとは資金繰りさえ見ておけば大きな間違いはないですよね。

色々なものを扱うんですね。

商社では部門と言ったり、本部と言ったりしますが、私は主にゴムを扱っていたのですが、ライフスタイル部門に所属していたんですね。その中には繊維があったりしますけども、海外にその部門の責任者として出る時にはそれら全てを扱わないといけないんです。そうなるとゴムだけを扱っているわけにはいかないんですよ。

海外でモノを売っていた時に具体的に苦労された点はありましたか?

商品そのものに関しては、作っているメーカーさんの世界戦略というのがあるわけですね。「ここを推して下さい」とか、「ここが他社と違うので、強調した売り方をして下さい」なんていうことがメーカーから出てくるんですが、それを現地の人に売らせる時に我々、駐在員とか社長というのは、この会社をやっていくコンセプトや意味などを彼らに浸透させて行かないといけないんですね。

ハンガリーにいたときは、私が3代目の社長だったのですが、彼らにとっては「新しい社長は、どういうコンセプトを持って、この会社を経営しようと思っているのか」というのが一番の関心事なんです。

「会社にしっかりと利益を出して、従業員と従業員の家族を守らないといけない」というのは当然で、「利益を出すことによって株主に対して貢献する」というのもありますが、「ちゃんと利益を出して、法人税を払って、この国に対して貢献をするんだ」という点も話したんです。

これは旧共産圏の人たちには斬新だったみたいですね。やはり脱税のようなものが多く、そういう考え方が無い人たちだったんですね。ただ我々は道路を使っているし、電車だって使っているし、社会的なインフラを使いながら、この商売をやっているんだと。勿論、合法的に節税をすることは良いけど、誤魔化すような事はしちゃダメだ、利益が出たらキチンと法人税を払いましょう、という話をしました。

今は勿論、厳しくはなってきていますが、社会貢献やコンプライアンスの問題を10数年前から意識していましたし、きちっと商売をして行って、きちんと利益を出して、売る人も買う人もあるいは家族も国も皆がハッピーになるようにしないとこの商売は長続きしないんだよ、という事を伝えていましたね。

末端で売る人たちは現地の人なんですよ。そういう人たちが会社のコンセプトを理解して仕事をしていく環境を作ることは大事だと思います。

USCPAに合格された今のご自身が若い頃に営業されていた自分を見て、今、ある知識があれば、もうちょっと仕事の仕方が違ったかなというのはありますか?

どうですかね。20代の最後にアメリカに行って、5年ほど働いていたわけですが、その当時は知識を持っていようが持っていまいがあまり関係が無かった気はしますね。

立場というのが、人は成長していく中であるので、若くて、フットワークが良くて、元気に駈けずり回っている時代があって、いつまでもそのままじゃいけないわけですが、その時にUSCPAを持っていても宝の持ち腐れだった気がします。ただ皆さんがキャリアアップしていく中で、USCPAを持っていることによって、そういった仕事に就けますよね。

いつまでもそうした仕事は疲れますよね。年齢を重ねれば、マネージメントに回りますけども、そうした時にUSCPAの知識があるか無いかでは大きく差がつく事になります。
部下からの信頼もそうですし、取引銀行・監査人との信頼度も全然変わってきますよね。

今のお仕事はどのような事をされているのですか?

今はスペインとポルトガルのいずれもカバーしたタイヤの販売会社の副社長兼CFOです。スペインでもポルトガルでも監査を受けてますね。USCPAを持っているということで、やはりCPA仲間と言いますか、監査人とは皆、友達になってますよ。先日もポルトガルの監査人からドラフトが来て、「これで良いか」って聞いてきました。(笑)

そのタイヤの販売会社というのは、以前、海外駐在していた時と同じメーカーですか?

いや、違いますね。別の会社になります。営業をやっていた頃は、資金繰りなんて考えて仕事はしていないですよね。
金が足りなくなるなんて考えもしないわけで、モノを売って、支払日が来たら、誰かが払ってくれている、と思っているわけです。でも、今は違いますよね。
金利をいかに下げるかと言う事で、デイリーで見て、無駄な金を減らすようにと資金繰りに時間を取られています。でも、そういう経験も本当に楽しいですよ。

USCPAの知識がどのように業務に活きているのでしょうか。

その知識が直接、毎日の仕事に効いてくるわけではないと思いますが、若い方がこれからキャリアを積んでいく中で、商社のような仕事の場合、人事部が海外に人を派遣しようと思った時にプラスになると思います。

同じ財務とか経理の仕事をしている人を出そうかという時にUSCPAを持っている人の方が当然、選ばれやすいですよね。実際に行った後は先程から話している通り、お客さんだったり、銀行だったり、メーカーとの合弁の場合には、メーカーの人達に対する信用度は上がりますので、私が出してくる数字に対して、疑問を呈する人はほとんどいません。

したがって、デイリーの仕事に直接活きてくるというよりもそうしたところかと思います。

スペインにいても、やっぱり様々な商社やメーカー等の日本人同士の集まりとかありますが、USCPAを持っているのは私くらいで、監査法人もジャパンデスクと言って、スペイン語が出来る日本人がいたりしますけども、USCPAは持っていないですし、そういった人たちと名刺を交換すると「USCPAを持っている」という事だけである意味、尊敬を集めるという部分がありますね。

そういう意味ではやはり名刺に書けるライセンスを取得しておく必要はあるかと思います。

過去の経験があったからこそ、USCPAを勉強したことによってそれほど直接には活きていないと感じられる部分があるのではないかと思いますがどうでしょうか?

確かにそれはあると思います。
過去、ドイツで財務担当副社長をやっていたときもそれ以外の海外駐在の時も体系的には勉強していないけど、業務に必要な事はある程度知っているという状態でした。勉強を開始してみて、REGは知らないことばかりでしたが、FAREとかA&Aの大半は知っていましたね。

会社を経営されている立場で、かつ監査人的な目を持っていて、自分を律せられる部分があると思うのですが、一方で会社としてよく見せたいという部分があると思うのですが如何でしょうか。

当然、予算があって、その達成率によって評価がされるので、良くしなければならないというのは基本的なところですが、それを無理してやるかどうかというのは我々の知識に基づいた判断だと思うんですね。

営業出身者だけで固めた会社だとそういう知識が無いままに「売れれば良いだろう」と危ないところにどんどん売って行ってしまって、翌年になったら、バタバタと貸し倒れが起こるってことも有り得るわけです。知識を持っている人がそこに一人入ることによって、「こういう売り方は危ないよ」という判定をすることができますよね。

海外で働く際に日本人である事を意識されていましたか?

日本人であるからどうだとかというのは無かったですね。海外に我々がいる時に日本というのを背負っているわけではないですが、基盤にあるのはやはり日本なんだなというのは意識しています。ただ海外駐在員になりやすい人となり難い人というのが当然あって、現地に溶け込める人というのが良いわけですね。

うちの駐在員でも1年くらいたって、現地でうつ病になって帰ってくる人もいるんですよ。なかなか現地に溶け込めないんです。

ロンドンとかパリとかだと日本人が何万人もいるので、日本人社会で生きていこうと思えば出来るような都市もあるわけですけど、私が行ったフィンランドとかハンガリー、今いるスペインとかはそれほど日本人はいませんので、あまりそういったことを気にせず暮らして行けるかどうかというのは駐在員として長持ち出来る資質になるのではないかと思いますね。

その溶け込める、溶け込めないの違いはどこにあるんでしょうか?

どうなんでしょうね。

例えば、食べ物ひとつとっても、積極的に現地の料理を食べるとか、スペインであれば、フラメンコを観に行ってみるとか、要はその現地の人はどのような生活をしているのかと興味を持てるような人ですかね。

あとは奥さんが積極的にそうしたところに出ていける人であると言った事もひとつの要素になるんじゃないでしょうか。

男は仕事があるので、会社に行ってしまえば、という面がありますが、女性はそうもいかないので、子供もいないとなると家でひとりでいて、うつ病になってしまうなんてこともあるようですね。なので、オープンな人だといいですよね。

Kennyさんは色んな国で経験されたのが良かったとお考えですか?

そうですね。5カ国、23年というのは社内でもトップクラスだと思いますけど、ハッピーでしたね。 

ただ、なかなかそうなると偉くはなれないんですけどね。アメリカ・ドイツ・フィンランド・ハンガリー・スペインですので、先進国ばかりで、中近東とかアフリカとかではなかったので、そういった意味では運が良かったと思っています。

販売会社をドイツでやった時にうまく回せたという実績があったので、次に同じような販売会社をやる時にまた行かせようとなったわけですね。

その点では、皆さんが今勉強している知識をつければ、そういう方向に自分を持っていける可能性が出てくるんじゃないでしょうか。頑張って下さい。


以上です。

今回は事前申込みの数も多く、やはりUSCPAを目指している方たちはこうした海外での仕事への関心が高いんだな、と感じました。

お話頂いたKennyさんの経験も非常に多岐に渡り、とても素晴らしく、面白く、興味の湧く話ばかりでした。(少人数で話を伺うには勿体無いくらい!)

今回はマドリードからの一時帰国のタイミングに合わせ、ゲストとしてご登場頂きましたが、そうした意味でも司会の私も含め、参加された方は話が聞けて、ラッキーだったのではないでしょうか。また是非、日本に帰国された際には、お話を伺えればと思っています。

ゲストのKennyさん、有難うございました!

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