第148回 USCPA CMレポート ~Big4における会計コンサルティング特集!
実施日: 2018年9月8日(土)
【Guest】 K.H.さん
USCPAゲスト紹介
K.H.さん (男性) USCPA
大学卒業後、東南アジアで半年間海外インターン。帰国後は商社に入社し、営業経理や連結・単体会計、ERP導入プロジェクト等に従事。
元々営業志望だったこともあり、”稼ぐ側”に行ってみたいという思いや、会計知識を生かしたコンサルティング業務に興味があり、転職を視野に入れてUSCPAを学習、受験。
1年半程度でライセンス取得(ワシントン州)し、コンサルティング会社へ転職。
- USCPAゲスト
- 参加者
- 司会
Q&A
事業会社に転職したり、会社の中でも営業部署に希望を出したりなどという選択肢がある中で、コンサルに行かれたのはなぜですか?
ご指摘の通り、営業に転身する道も考えましたが、今までのキャリアの延長で稼ぐ、というようなことができた方が、より自分のキャリアアップにつながると考えました。
会計を使った稼ぎ方をするサービス、という意味では、アドバイザリー(DDや再生支援など)や経営コンサルティング、アシュアランス(監査)など、いろいろありますが、この中でも一番やれることの範囲が広いのが経営コンサルの世界だと考えていて、現職を選択しました。
今後のキャリアについてになるのですが、コンサルはいろいろな業務ができるところはメリットでもあり、また、その裏返しのデメリットとして、経験が浅く広くなりがちなため、特定の分野にエッジが立ちにくいというものがあると思います。今後のキャリアを見据えて、どのように考えていますか?
将来の私の目指すキャリア、という事でいうと、現時点では、事業・財務戦略の立案を行うCFOやCOOになりたいと考えています。平たく言うと、例えば数字を使って、自分の会社や、あるいは自分がほとんど経営層にいる会社の方針を決めることができる人になりたい、というイメージです。
逆に言うと、それ以上の具体化はしていません。今の時点で、「こっち」という方向を決めて走ることはできるし、ベターなものを求めることはできるけど、何がベスト、というのはまだ決めていないというのが実態です。
そこに必要なスキルは、現職でかなり手に入ると思っています。例えば、まだまだの部分はありますけれども、ドキュメンテーションの基本的なスキルや、ファシリテーションの基本、クライアントへの接し方。そういうビジネススキルの根幹のようなところは、かなり鍛えられているという印象です。
ふだんの業務の内容とかをお聞かせ頂けますか?
ファシリテーター側に聞きたいんですけれども、USCPAを持っている人はたくさんいると思うんですが、海外で活躍している人は何人いるというようなデータはありますか。
うちのほうにそこまでのデータはないですね。
つい先週、イギリスの会計ファームと仕事をしたんですが、その中の1人のパートナーの名刺を見たら米国公認会計士と書いていました。そういう、世界でビッグプレーヤーといわれる人たちは、結構みんな取っている感じがあったので、アビタスさんの卒業生でそういう人がどのくらいいるというような何かデータがあるのかなと思ったんですけどね。
そうですね。創業期の20年前とかはご案内を郵送でしていた時代で、メールアドレス自体の登録がない方も多いですし、そうじゃなくても、合格すると連絡を取りづらいというのはあります。
毎回、このコネクション・ミーティング開催にあたって、50名くらいランダムに抽出して、「協力頂けませんか」というメールを送るのですが、そうすると返信をいただけるのが5~6名で、ただ返信を頂いても、そのうちの2~3名は、「海外にいますので、無理です。」って感じです。
多いのかどうかというと難しいですけど、大体、私のイメージとして、合格者の5~10%ぐらいは海外にいるのかなという感じですね。
皆さんは転職を考えているというか、コンサル希望ですか?
現職は、それ程忙しくなく、時間に余裕が持てるという点と、自社グループ国内の業務を任されており、国内全体が見えるという観点でとても勉強になっており、充実していますが、1〜2年後には転職したいと考えています。
コンサルに行きたいと思っています。ただ、会計のスペシャリストになる気はなくて、それか、もう一回事業会社などかな……。
コンサルの働き方というのはどんな感じですか?
「内容に表現されている考え方をレビューしてもらう」ということが理解できていなかったんです。だいぶ努力もしましたが、おかげで鍛えられて、それなりに認知ももらえたので今はプロモーションして、次はマネージャーを目指すフェーズに来ています。
今までやってきたプロジェクトの話で苦労されたこととか、こういう事があったみたいな話は伺えますか。
結構お話できることは限られちゃうんですけど(笑)どのプロジェクトも難しいですね。簡単なものは、コンサルに高いフィーを払ってお願いしないので、やはりトラブルもそれなりに起こります。
1つ、成長という軸でコンサルが良いな、と思うのは、お客さんも上司もですけれども、それなりに頻繁に代わるので、全部またイチからという事です。事業会社にいた時は、ほとんど自分の上司は代らなくて、ずっと同じ人だったんです。
その長い信頼があったからこそ、若手だけどプロジェクトを任せてもらえたというのがあったのですが、今は短期間で、いろいろなタイプの上司がいるので、この人はこういうところがポイントなんだなといったところを、いかに早くキャッチして、やっていくかというのがポイントです。
転職の際にUSCPAを持っていて、どのように活きましたか?
入る前は、USCPAを持っていないと、Big4には受からないと思っていたのですが、実際、全然そのようなことはなくて、半分もいないと思います。
あとは、元SIerという人も、業界的にたくさん採用されている印象があります。そういう人たちは、どちらかと言うと特定のITソリューションの知識を求められての採用になるので、必ずしもCPAではないと思います。
USCPAを取り終わるタイミングと、転職のタイミングがどうかと思っているのですが。
コンサルに入ったら学習する時間、気力をねん出するのは、結構難しくなると思います。なので、USCPAに合格してから動いたほうが良いと思います。
勉強しなくてはいけないと思って、最近、ドイツ語を勉強し始めたんですけど。やっぱり1日1時間とかですね。相当、脳を疲弊した状態で帰ってきます。自分の言うことはお客さんに受け入れてもらえるのだろうかというような、プレッシャーとは常に戦っています。
コンサルに入った後の勉強はどのようなことをされていますか?
まず、今まで経験のない業界などに入ったりすることもあるので、プロジェクト参画前にその業界の本を読むようにしています。
監査法人が出している分野別の会計の専門書がありますので、そういうものです。参画後は、プロジェクトによって、例えば資本連結とか、原価とか、ある程度論点が決まってくるので、そういった専門書を読んだりします。
本に載っていないような世界をスタディする必要に駆られることもたくさんあるので、そういう場合には、会社で共有されている事例や、知り合いのコンサルタントに聞いて勉強します。皆さんも是非、頑張って合格して下さい。