総合商社に務めていますが、防護服を着て原発に入ったりもしてました。



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第72回 USCPA CMレポート

~商社・事業投資特集!~
実施日: 2012年9月29日(土)
【Guest】 あだ名 Ryoさん USCPA

自己紹介

大学を卒業してから商社勤務。現在、9年目で30歳。

第72回USCPAコネクションミーティング 風景

大学の知り合いが在学中にUSCPAを取ったのを見て、2004年の内定期に勉強を開始。内定をもらった商社は、USGAAPで決算をやっていたこともあり、今後ビジネスの世界で羽ばたいていく為の基礎として英語+会計という観点で、アビタスでの学習を開始した。

2004年に総合商社に入社し、最初の2年間は経理の仕事。当時、新入社員を最初の2年間バックオフィスに配属させ、全社的で大きな視点を養い、その後営業に出すという制度があった。この機会にUSCPAの勉強、実務を通じてビジネスの基礎が築けると感じ、経理に手を挙げて配属になった。

そこでは連結決算や、会計や新しい投資案件での税務スキームのアドバイスだとかをしていた。特に情報産業部門を担当していて、例えば、アメリカでベンチャー企業に投資する投資子会社があり、そこの会社が新規の投資を行なうにあたって、会計的な立場からコメントとかをしていた。

他には、関係会社の一つに携帯電話の販売会社があり、そこがIPOしたので、IPO後の連結決算処理などを担当した。この会計処理が結構、面倒だったが、その時に連結決算の手ほどきを学んだ。そのようなことを2年間やって、一通りの実務を触った後に営業へ。

営業で配属になったのは、昔からの商社の仲介業というべき、何十年も続いているようなビジネスで、具体的には海外のメーカーから原発の機器を買って、電力会社に売るという仕事。商品が商品だけに、原子力発電所にはよく行っていた。一応、契約上は主契約者になっていたので、何もできないものの、防護服を着て、ヘルメットかぶって、中に入ったりもしていた。

そんな仕事を2年間続けた後、社内研修制度に応募して、ロシアへ。1年間はサンクトペテルブルグの大学でロシア語の語学研修、2年目はロシア語を使いながら、仕事をするという実務研修があり、カザフスタンへ。そこでは、新規開拓を行なうべく、食糧や化学品の会社などを周ったりした。

他にも、カザフスタンは資源国なので、その資源を活かして化学プラントを作りたいという国の方針があり、本社と協力して、プラント建設の入札に参加する為に現地でのサポートを行ったりしていた。

その後、帰国し現在の仕事に。今は石炭と原子燃料資源の事業開発、新規投資案件を担当している。鉱山投資を検討する上で、経済性・コスト・市況等を調べながら、鉱山ごとの鉱石の品位だとか、深さとか、石炭だと製鉄用なのか、発電用なのか、等も見極めていく。

パートナー等の会社の財務諸表を見て、戦略を立てて行く必要があるので、財務諸表を見る力は必要。USCPAの勉強をしていく過程において、そのベースになる知識が十分付いていたので、その知識の上で議論を進めることができるので、大きなアドバンデージがあると感じている。

自分の周りを見てみると会計関連の知識はなんとなくはわかっている感じではあるが、その精度や詰めて話を聞いていくとよくわかっていない人も多い。自分のマーケティングという観点では、資格というのは有効で、USCPAがあることによって、事業投資をする基礎知識があるという事で、社内でアピールする材料の一つになっていると思う。また海外との付き合いでは、自分のバックグランドが会計で、USCPAを持っている事によって、相手にすんなりと入っていけることが出来る。

USCPAには、2008年に全科目合格。モンタナ出願だったので、その後、グアムに合格実績を移し、ライセンスを取得した。

Q&A

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

毎週のように、原発に行っていたということですが、どのような事をやっていたんでしょうか?

発電所というのは、消耗品が結構出るんですよね。消耗品なので、一定期間経過すると傷んでくるんですよ。そうした消耗品の取り替え需要を見て、商品を売りに行ったり。また、例えば原子炉に小さな傷が見つかると将来大きな事故を起こす可能性があるので、未然に防ぐ意味でも、見つかった時点ですぐに処理、つまり工事をする必要があって、そうなると海外からエンジニアを1か月くらい呼んで、作業をしてもらうんです。その期間は、現場監督として、見なきゃいけないんですね。自分自身は何もできないんですけど。。。なので、ちゃんと放射線管理手帳も持っていました。

日本の投資を含めて面白い投資案件はありますか?

今の商社は利益に対する資源の比率が高いんですね。資源の比率が高いとどうしても市況に左右されてしまうので、会社としては資源以外の事業の強化を図っていますね。地域は先進国よりも、新興国、例えば、アフリカだとか、そういったところに新規の種を探しているところですね。

事業投資をやられている部署で外部のパートナーとか、コンサルとかが絡んで来ることはありますか?

外部のコンサルを使うことはありますね。戦略コンサルも去年は使っていました。詳しくは言えませんが、資源関連である企業とのアライアンスを組めないかと検討していました。その際に今後の情勢などをコンサルに入って貰って色々調べて貰っていました。事業投資をする時には、ファイナンシャルアドバイザー、弁護士事務所、会計事務所を起用したりします。社員とチームを組んで一緒になってやっていく形です。

事業投資のだいたいの流れとどういった方がどういう形で関わっていて、どのくらいの期間がかかるのでしょうか?

最初は案件を探すところから始まるのですが、持ち込み案件も結構多いんですね。投資銀行が案件を持ってきたりします。そうした提案に対して、興味があればプレゼンを聞きます。最初は大まかな内容を見て判断をして、それをみて興味があるということなると秘密保持契約を結んで、技術データとか、財務諸表だとかの詳細なデータを見ることになります。さらに有望であれば、事業投資に向けて、FA、弁護士、会計士を起用したりして、税務スキームの検討など、いわゆるデューデリジェンスを行なって、我々として価値を算定します。

それを元に先方と交渉をして、合意すれば、その内容を契約書に落とし込み、また交渉します。タイムラインとしては、案件にもよりますが、早くて1年ぐらいでしょうか。あとは国際会議に出て、いろんな方と話をしていく中で、話が始まったりすることもあります。

何人くらいのチームでやっていて、最終的な意思決定はどのようなレベルの方が行なうのですか?

実際に手を動かす人は、案件の規模にもよりますが、課長がいて、担当が3名くらいですね。担当はリーガル担当とか、バリエーション担当とか分かれたりします。それ以外にも当然社内のコーポレートスタッフ部門、例えば法務、経理、税務、審査部門などにも協力してもらいます。ただ、説明責任は営業にありますので、色々な根回しも我々がしていきます。

案件が出てきた時にそれを実際に交渉していくかどうかを決めるのは誰なのでしょうか?

最終的な判断は上司が決めますが、うちの場合には、案件の質にもよりますが、基本的には先ずは担当者が考えて判断していきます。やはり現場の人間が一番よく知っているし、知っているべきなので。勿論必要に応じて上司にも確り報告していきますが。自分が手掛けたい案件は、いかにその案件が良いものであるか説明出来るように準備をして、上に話を持っていきますね。

投資の仕事をしていて、監査の知識を使うイメージがないのですが、もし使われているようであればどのように使われているのかお聞きしたいのですが。

確かに監査の知識はそれほど使っていないですが、財務諸表を読む上では、監査報告書も読むので、そうした時に判断出来るようになるというのはありますね。

ごまかしそうなポイントがわかるとかでしょうか?

いわゆるデューデリジェンスをしていく上で、監査人としての目で財務諸表を見ると言うよりも、もう少し全体を見ながら、という感じが多いですね。監査の知識がひと通りあるので、アドバイザーを使えるというか、彼らが言ってきたことを理解して、質問して、理解を深めることが出来るという事だと思います。

基本的な質問なんですけれども、そんなにたくさん案件ってあるものなのでしょうか?

ありますね。今だと欧州危機とかの影響で、経営が苦しくなっているところが多くて、案件は色々と来ているところです。そうしたところが良い案件かというのは、また別の話なんですけど。ただそうしたものを見ていくことで、相対感が出てくるので、業界の動向等が把握出来ます。

案件の質のところで、投資判断の基準について、それくらいで投資採算がとれるのかっていう判断はどうされているのでしょうか?それと資源だと国とかも絡んでくると思うので、その点についてもお伺いしたいのですが。

投資基準は社内で明確なものがあります。それと政策的な意義というのも常に求められています。例えば、ある会社とこの案件を始めることによって、次の案件にも繋がりますっていう説明の仕方もありますし、また新しく投資することによって、その国との重層的な関係を築いて、会社の存在感を高めて、別の案件に繋げます、とかもあります。勿論、投資基準は満たす必要はありますが。

石炭とかだとその品質とかが関係してきて、慎重な判断が必要になると思うのですが、その判断の期間なども含めて現場ではどうなのでしょうか?

我々はデータを見て、社内の技術者のレビューも踏まえてある程度判断をするのですが、最後はお客さんにサンプルを見てもらう必要があります。

お客さんが引き取ってくれないと案件として成立しないので、案件としては良くても、タイミング等もあるので、お客さんとは蜜にコンタクトを取りながらやっていきます。結果的に案件としてうまくいかず、検討中断や遅延の場合もあるので、何年も掛かるケースはよくありますね。国によっても変わってきますし、相手国側の政府が前に言っていた事と違うことを言ってきたりもするんですよ。

最初に配属されたところでずっとスペシャリストというのが基本で他に動くことはないのでしょうか?

基本的には無いですね。私はエネルギー本部というところに所属しているのですが、石炭、原子燃料、ガス、石油などいくつかの商品があって、このエネルギー本部内で異動することはありますが、私が突然、背番号が変わって生活産業部門で小麦を売りに行くという事はないですね。各本部内で人事管理がされています。

海外でのUSCPAの評価はどうでしょうか?国内との違いとかはありますか?

私の印象だとUSCPAを知っている海外の人への方が仕事をやる上でアピール出来る気はしますね.

投資業務を行なう上で、やはりUSCPAの人材は必要とされているのでしょうか?

投資業務の観点で言えば、米国証券アナリストとかMBAといったスキルは直結しますが、USCPAの知識があることで、カバーできる範囲もたくさんあります。

つまり、投資業務を行う上でのベースがあるということを明示出来るという観点で意味があるかなと思います。ただ実際仕事をしていく上では、資格というより、やはり実務や経験が物を言うのは事実です

海外の人と話すと「お前のバックグラウンドは何だ?」と結構、聞いてくるんですね。そんな中で「アカウンティングでUSCPAを持っているよ。」という答え方をするんです。始めて会った相手に名刺を渡したあとにそのようなバックグラウンドがあるという話をしますし、自分の強みとして話しています。

エネルギーではなくて、食料とかでも仕事の回し方は基本的に同じなのでしょうか?

基本的には同じだと思っています。商社の人にとっては、投資であったり、物流であったり、契約などが強みであって、そこがプロと言えるところだと思います。一方で、商品知識についてはメーカーやバイヤーの方がよく知っているケースが殆どです。そういった中で我々が活かせる部分は投資などの強みの部分だと思うので、基本的なところでは商品毎の違いは無いと思います。

最初の話で今はエネルギー系のところに収益が寄っていて、他の分野が若干弱点になっているというような話がありましたが、ある部分を強化する為に社内でそこのバックグラウンドの知識を持った人たちのニーズが高まったりするんでしょうか?

はい、まさにそういう動きが今はあります。エネルギー本部には投資の知見や経験を持った人材が居るだろうという事で、社内出向という形で、40代の人を強化したい部門に2-3年派遣して、投資のやり方を教えるとか一緒になって案件を作るなどという交流人事がありますね。

中途を採ると言うよりも社内のリソースを使うというイメージでしょうか。

両方ありますね。昔から縦割りが厳しくて人事交流が無かったんですが、今言ったような事を行なって社内で知見を共有していくというような事もあります。また、中途採用を行なって、色々なバックグラウンドを持った人の採用もしています。そういった事はわりとうちは多いほうだと思いますし、会社としては社員に色々な商品を担当させ、経験を積ませて、色々な事が話せる人材を育てているところですね。お客さんもそうしたものを期待しているだろうということで人を動かしているようです。

今後のビジョンをお聞かせ下さい。

30代で駐在というのがひとつのポイントになるのと今後どのような仕事をするかですが、仕事に関しては、20代で色々とやらせてもらったので、これを基に確りと案件を作って行きたいなと思っています。タイミングとか運とかもあるので、良い案件だけど、会社判断で今は無理ということもあるなかで、いい案件に巡りあってやり遂げたいなと30代では思います。あと駐在をどこに行くかなのですが、ロシアには何れ行くチャンスはあると思うのですが、ロシアだけではなくて、他国も経験したいなと思っていますね。

個人的に、ロシアというのは、ビジネスをやる上ではやはり難しい国で、資源案件は特に政府が出てくるので、担当者だけではどうしようも無いことがあるんですよね。そうした中で、担当者ではなく、もう少し上のポジションで行ければと思っています。なので、30代は手を動かして、東京でいろいろな仕事をしながら、チャンスがあれば、別の国に駐在して、相対感を持った上で、40代くらいでロシアに行って大きな仕事をリーダーとしてやっていきたいというのが今イメージしているキャリアですね。

入社した頃に同じようなイメージはあったんでしょうか?

やはり仕事していく中で変わって来ましたね。入社の時はまだ漠然としていて、リアリティーを持ってというわけではなかったので、いろいろな人の話を耳学問として聞いて、わかった上で、変わって来ました。入社の時にはロシアに行くとは思っていませんでしたしね。やはり走りながら、考えてきたところはあります。

以上です。

今回のミーティングは参加者の皆様からもたくさんの質問が出て、活発な議論が出来ました。お話を伺っていて、ゲストのRyoさんの仕事への充実感が滲み出ていて非常に羨ましかったです。ゲストのRyoさん、有難うございました!

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