投資ファンドの実態・・・。僕はバックオフィスでしたが、プレッシャーがきついです。



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第77回 USCPA CMレポート

実施日: 2012年11月10日(土)
【Guest】 あだ名 エルさん USCPA

自己紹介

1998年に政治経済学部卒、メガバンクに入行。
総合職で支店に10年いた。

最初は、窓口業務を半年を行ない、その後、法人貸付の仕事を2年間行なって、4-50社担当。
それとともにディーリングの部署が支店にあったので、それを兼務した。第77回 USCPA CMレポート

その後、本店の企画部門へ異動。そして、IT部門に異動して、ディーリングの為替の売買をする際のシステムの開発を5年間行なった。異動した当初、投資やファイナンスに関する知識がなく、ディーラーの言っていることが全くわからなかったので、証券アナリストを取得。

途中からファイナンスに興味を持つようになり、経理部に異動したいという希望を出し、そのアピールになれば、と2006年1月からUSCPAの学習を開始。

それからまもなく、異動が出来そうなタイミングで、合併の話が出て、異動の話が立ち消えになる。。

翌年の5月に全科目合格した後、このまま銀行にいても自分のやりたいことが出来ないと思い、転職活動を開始。

2008年8月に銀行を辞めて、米系の倉庫専門の投資ファンドに転職した。

そこでは始めて経理の仕事。投資ファンドというのは、ペーパーカンパニーをたくさん持っていて、この投資ファンドの場合は、ペーパーカンパニーが倉庫を持っているだけなので、極めてシンプルで、経理の仕事としては、非常に入りやすかった。

そこで2年半経理業務を経験し現職の米系保険会社へ転職。
現在、経理部の主計課のマネージャー。現在の主計課の業務は、レポーティングに限定され、四半期ごとの決算に米国の本社へ提出する資料作り、日本の金融庁に対しての資料、申告書の提出等を行なっている。

Q&A

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

投資ファンドの経理というのは、組織はどのようになっているのでしょうか?

基本的にファンドというのは人があまりいないんですね。
私がいた当時は、そのファンドは倉庫専門のファンドで全米2位で、全世界で700名、日本では5-60名だったんです。そのうち私が辞めた時、経理部門は、5名でした。日本では全国に50くらいの倉庫に投資していたのですが、経理の仕事としては大きく分けて2つで、ひとつはコーポレートアカウンティングと言って、会社そのものの経理ですね。こじんまりしてました。もうひとつがファンド経理で、たくさんあるペーパーカンパニーの管理です。

管理と言うのは、予算とその管理、日々の伝票、決算書の作成、本社とのやりとり等など、、本当に全部です。ただ私が入った当初は、20名くらいいて、全て丸抱えしていたんですが、サブプライム危機があって、業績がガクッと落ちたんですね。2008年8月に入社した後、そんなことがあって、2008年12月に一度、リストラがあり、半分になって、その後2010年の春先にさらに半分になりました。そうなると当然、業務が回らなくなってしまったので、GE系列の会社でアウトソースを専門にやる会社があって、全世界に拠点があり、日本の場合は中国の大連に拠点があって、私はそこに行って、その人たちに教えてきました。日本にいる4-5人はその外注の人たちが伝票を切ったり、レポートを作ったりしたのを送ってくるので、それをレビュー&チェックしていました。規模が小さい割にはなんでもやるという感じですね。

投資ファンドというのは、厳しい世界だけど、仕事さえしていれば何をしていても良いという感じでした。
ただ経験という意味では、経理の仕事で伝票を切るところから、ひと通り経験できるので、短期間で経験を積めますね。それと必ず会計事務所と接点があるので、会計士の先生と話す機会が多くて、勉強できる環境にありますね。
少しキツイ環境ではあるけれども、短期間で経理的な知識・経験を身につけたかったら良いと思います。

ファンドに移る前は経理経験がなかったんですよね。転職時はUSCPAをアピールされて活動をされていたのでしょうか。

そうですね。経験はなかったです。
なので、USCPAはアピールしました。MBAというのは、転職市場において、「魔法の杖」だと言われますが、USCPAもそれに近いものがあると感じました。やはりUSCPAを持っているというのは、一定の評価をされます。ファンドでもそうですし、今の会社でもそうですし、それと日本でもそうですが、海外ではUSCPAを持っていることによって、一定のバックグラウンドがあるという前提になるので、「こいつはわかっているんだな」という見られ方をしてもらえます。実務経験があるかないかというのは話している間はわからないので、ハッタリが効くというのもあるし、武器にはなりますよね。(笑)

転職活動においてUSCPAを活かすということを念頭に置いたのでしょうか?

そうですね、私はファンドに入ろうと思っていたわけではなくて、金融企画というだけで探していたので、よく調べるとファンドの経理というのは、いろいろと経験が出来るので、一度、そこで経験を積んで、ほかにいくというストーリーが良いんじゃないかと思ったんですね。

ただ結果的には、サブプライム何かもある中、うまく出来たのですが、それなりにリスクがあるやり方だったかなと思います。
ファンドに限らず、小さい会社でいろいろとやってみるというのは良いと思いますね。

未経験である場合には、とっかかりとしてはUSCPAが良いと感じましたか?

そうですね、未経験で経理に行きたいという場合は、、、資格があって、やはり年齢が若くて、ポテンシャルで行くか、もうひとつ何かあると良いですよね。
私の場合には、ITがあったので、それをアピールしましたが、何かもうひとつあると実務経験の無さを補えるかなと思います。
何しろ英語はやったほうが良いですね。

英語はどのように学習されたのでしょうか?

私は留学経験は無いですし、海外に住んだこともないのですが、銀行でディーリングシステムの部門に移った時に世界中に支店があるので、全世界共通のシステムを作らなくてはならなくて、新しい機能を追加するとか、入れ替えするとか言うときに色々な国に3-40回、行ったんですよね。行くと結構長くて1ヶ月~1.5ヶ月くらい滞在するんですが、最初は上司と一緒に行って、カバン持ちみたいなモノだったんですが、そのうちひとりで行かなければならなくて、現地の人は日本人じゃないんです。

そうした必然性の中で、英語が必要になって、勉強をし始めた感じです。
でも、日本の会社だったので、現地の人もこちらが話せなくて当たり前と思ってくれるので、そうしたやさしい環境でしたね。

2社目のファンドでも出張があって、ひとつはアウトソースしていた中国への出張とあとはサンフランシスコに本社があったので、システムの入れ替えなどがあると本社へ行ってました。
中国のアウトソース先は、そこで働いている人たちは皆、日本語が出来るんですよ。これは本当にすごいな、と思ったんですが。

経理知識は人にもよりますが、基本的なことは出来ますね。
この中国のアウトソース先は良かったんですが、サンフランシスコ本社での一週間は、過去の社会人経験でもっともきつい一週間と言えるようなもので、、、日本人が一人もいないんですよ。

各拠点から担当者が来て、話を聞くんですが、自分では多少英語できると思っていたんですが、話すほうは容赦ないので、3割くらいしかわからなかったです。これはショックでしたね。

システムの話をしているので、そこだけは聞き逃すまいと話を聞いてきたのですが、それ以外の雑談とかはさっぱりでした。このことがあり、英語はまだまだなんだなと思って、今でもやっているんですが、マンツーマンの英語をやり始めました。

やっぱり外資である程度、上に行きたいと思ったら、英語力はあればあるだけ良いですよね。

大学時代は会計を学んでいたんでしょうか?

政治学科でしたので、まったくしていないですね。

USCPAを勉強する際にゼロから始めるというのは大変だったんじゃないでしょうか?

そういう意味では、USCPAの学習スタート時点では、ゼロではないですね。
ひとつは、証券アナリストでちょっと会計を勉強していたのとあとは銀行にいたので、ITに行く前に支店で法人相手に融資の仕事をしていて、財務分析をしていたので、決算書を見るとか、運転資金は幾らいるんだという計算をするファイナンスの初歩のようなものとか、BS・PLを見て、それが何であるかというのは一応、わかっていましたね。仕訳という感覚はなかったですけども。最初、USCPAの勉強をする前に簿記2級の勉強とかしたほうが良いかな、と思ったんですが、結局しませんでした(笑)。

勉強時間はかなり費やしましたか?

2006年1月から始めて2007年5月に合格だったので、1年ちょっとでした。
時間を測っていたのですが、だいたい1300時間くらいでしたね。イメージとしては、毎日3時間を1年間という感じだと思います。

仕事が忙しい日もあるので、平日に3時間というのはきつい日もありますが、出来なかった分は、休みの日にやるという感じで。USCPAの勉強をしている期間は、これに捧げる、コレ以外何もやらないという感じで徹底的にやってました。通勤時間は全て、昼休みもやりましたし、出張に行った時には、飛行機の中でやって、現地に着いてからも仕事が終わった後にホテルでやって、トイレでもやって、何しろ勉強勉強って感じです(笑)。

直前の2ヶ月くらいは、土日も全部勉強していました。1日10時間とか。
USCPAというのは、難しい試験ではないと思うのですが、範囲が広いですよね。
何しろ繰り返し問題を解いていくしかないです。私は4科目同時にハワイで受けたんです。本当は2回に分けて受験に行きたかったのですが、渡航費の事などで、うちの奥さんからダメだって言われちゃったんですよ(笑)。4科目一緒に勉強をしていると日々勉強していても、どんどん忘れちゃうんですよね。それでも繰り返し、繰り返しやっていくんですね。でも、それがあるところまで来ると急に伸びてくるんですよ。そして、それが一番上がった時に受験をするという感じでした。やはり大変ですけど、短期間に何しろ集中してやるのが一番だと思いますね。

結局、受験には何回行ったんですか?

一度だけです。GWにハワイで4科目受験して、全て一発合格しました。
受験日の2日前に入って、2日間で4科目受験して返って来ました。
REGは難しくて、ダメだったと思ったんですが、2番めに点数が良かったんですね。
逆によく出来たと思ったら、ギリギリで受かっていたりして、そうした自分の感覚と実際の点数が伴わない試験だと思いました。

USCPAの知識としては、やはりレポーティングのところで使う感じでしょうか?

そうですね。USCPAの試験の出題者の意図するところというのは、仕訳というのはあまりこだわっていないと思うんですね。USCPAとJCPAとの違いって、簿記の感覚だと思うんですが、JCPAというのはやはり簿記については凄く強くて、USCPAだとレポーティングとかですよね。前の会社の時もそうでしたが、日本の会社で伝票を切っている人たちというのは、やはりJCPA寄りで、日本基準で入力したのをレポーティングする際にUSに組み替えるという感じでした。それと保険会社の経理というのは、極めて特殊で、引当金がやたら多かったり、保険料というのは、先に貰うので、売上が先に立つんです。原価は事故が起こらないと、、というのがあってタイムラグがありますし。ただ特殊なところは多々ありますが、ベースは同じですね。経理というのは知っているか、知らないかなんですよ。SEもやっていましたが、SEの世界というのは、職人っぽいところがあって、経験を積んで、というのがありますが、経理の場合は、勿論それもあるのですが、どんなにジョブローテーションが続いても、ひとつ知らないことがあるとそこで止まるんですよね。

だけど、USCPAを勉強するとひと通り勉強するじゃないですか。「これ、何処かでやったな」みたいなのがありますよね。私はいまだに仕事で、アビタスのテキストを見ることがありますよ(笑)

今の保険会社に転職活動された際には、入る時には主計でだったのでしょうか?

そうですね。外資はどこもそうだと思うのですが、ポジションを明確にして、募集してくるんですよね。
なので、経理部主計課のシニアスタッフとして応募して入りました。
前のファンドは3年くらいいようと思っていたんですが、ちょうど3年経って次の仕事を探し出した時に募集していたんです。

ファンドというのは非常に激務だと聞くんですが、女性もいらっしゃるのでしょうか?

女性もいっぱいいますよ。

ん~確かに激務だとは思いますね。
投資銀行とかもそうだと思いますが、そういうカルチャーなんですよね。
ただフロントとバックでは違います。フロントは本当に拘束時間が長いですし、特に若手で入るともの凄い激務みたいですよ。ただ高給ではあると。で、バックオフィスの場合は、毎日遅いわけではないですが、プレッシャーがきついというのはあります。
どういう感じかというと日本の会社だと、「この仕事は来週までに」というのが、「朝呼ばれて、今日までに作って」という感じで、そこで評価されちゃうんですね。

短期間でそこそこの情報を入れて、見栄えよく作れるかというのをやらされたりするんですね。それがきついですね。

前の会社だとバックオフィスは半分くらい女性だったと思います。

経理以外で、USCPAを活かせるところは何処だと思いますか?

USCPAで経理以外だと、ひとつには内部統制ですかね。
インベストメント系もできますよね。資産運用とか、ファイナンス的なところですね。
経理とその周辺は全てカバーできますよね。あと私の経験しているところだと興味があれば、ITでも使えるところはありますが、直接はリンクしないですかね。ただ先程、英語が出来て、会計をわかる人材が少ないという話がありましたが、同じような話で、SEの時によく聞いていたのが、実務がわかっていて、システムをわかっている人がこれまたいないんですね。SEは実際に使っている人がどういう仕事をしていて、どういう観点でモノを考えているかわからないですし、逆にディーラーとかはシステムを知らないですから、無茶な要求をするんですよね。今、うちの会社にSAPの導入を予定していて、コンサルティング会社のコンサルタントが来るんですが、彼らは英語とシステムはわかるけど、経理をわかっていないんですよね。そういうところで、USCPAを持っていて、少し経理をやっていて、ITも分かっていて、プロジェクトのマネージメントができますということであれば、食べていくのに困らないと思いますね。

やっぱり実務がわかっていて、システムがわかっている人というのは、常に需要がありますよね。給料も高いでしょうし。

ITと言っても幅が広いと思うのですが、どこまでわかっていれば良いのでしょうか?

経理部門に所属しながらという意味だと具体的にはExcelのVBが組めるくらいだと武器になりますね。経理はExcelなんですよ。効率的に経理の仕事を回すという意味で、やっぱりExcelのスキルが全てですよね。私はSEの時に必要に迫られて憶えましたけど、あれが後で凄く役に立ちました。あとはAccessも使えると良いですね。Accessでクエリーを組めて、欲しいデータをピックアップして、Excelに落として、そこからVBとかピボットを使って、という事が出来ればアピールになると思います。それと資料を見栄えよく作るテクニックとかもあると良いですよね。上司によるかも知れませんが、結構細かいこと言われるんですよね。米国の会社って意外とそういう事にこだわるんですよ。例えば文字のフォントとかですね。

そういうのをキチンと日頃からやっておくとだんだん身に付いてくるので、意識して資料を作ると良いと思いますよ。

今後について考えていることはありますか?

今のポジションからもうひとつ上というのは考えていますね。
USCPAを持っているとUSの方はわかるのですが、保険業法に沿った財務報告というのがまだわかっていないところもあって、日本基準をきちんと理解するには、やっぱり日米の差を勉強したいんですね。なので、そういったところで、まだ3年はいると思いますね。ただあまり業種を変えるは良くないと思うので、次に転職するとしても保険会社に経理か、ファンドの経理かどちらかかと思います。以上です。


USCPAを持っているとUSの方はわかるのですが、保険業法に沿った財務報告というのがまだわかっていないところもあって、日本基準をきちんと理解するには、やっぱり日米の差を勉強したいんですね。なので、そういったところで、まだ3年はいると思いますね。ただあまり業種を変えるは良くないと思うので、次に転職するとしても保険会社に経理か、ファンドの経理かどちらかかと思います。以上です。

外資系企業と日系企業を経験したエルさんの話は非常に面白かったです。
当然かも知れませんが、外資系企業でもその企業によって、働き方や考え方の違いが多々あるものですよね。ここでは書けなかった事も色々と聞けました。そして、それらの話を参加者の皆様も興味深く聞いていたのが、印象的でした。

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