第114回 USCPA CMレポート
実施日: 2015年1月10日(土)
【Guest】 あだ名 コンサルさん USCPA
ゲスト紹介
大学院卒業後、コンサルティングファームに就職し2年間勤務。
その後商社に転職するも、金融・会計知識の貧弱さに気が付きUSCPAの学習を開始。
商社ではUSCPAの知識を活かして資源投資プロジェクトを担当。
しかし、プロジェクトが完了すると新しいことを始めたくなり、特殊法人へ転職。
その後紆余曲折を経て現在は再び元居たコンサルティングファームへ復職予定であり、外資系や日系、官公庁など様々な企業を経験されています。
コンサルで、USCPAのカズヤさんに質問
- カズヤさん
- 参加者
- 司会
USCPAの学習前後で社会に対する見え方は変わりましたか?
ひとつは会社の中の作りがどうなっているかがよく分かるようになりました。
学生の頃は経理と財務の違いもわかっていない様な有様だったのですが、USCPAを勉強して、たとえば職務を分離しないといけないという様なことがわかってくると、会社の中の部署や職務の必要性、意味がより分かってきます。
もともとコンサルにいた時は、コスト削減のプロジェクトをやっているときに「この部署の人達って要らないのじゃないか」と思ったりして、危うく言いかけたりもしたこともあったのですが(笑)、今勉強をしてみると、制度上、必要なものって世の中にあるんだなということや、牽制機能として譲れないものがあるということが良くわかり、現実的なモノの見方が出来るようになりました。
また、何故このファンクションがあるのかとか、この時にどうしてこの資料を残して置かなければならないのかとか、これは電子化してもよいけど、これは実務上、ダメだよねというのが感覚としてわかるようになってきたというのは大きいですね。
なので、社会に対する見方というよりも会社とか経営に対するモノの見方というのが現実的なものに変わってきたということがあります。
それと、決算発表などを聞いた時に、実際今年は益だけど来年は損になるんじゃないの?とか、もしかして本当はもっと利益が出てる会社じゃないかとかいう見方が出来るようになってきたと思いますね。
そうすると、経営に携わっている方と話す時に非常に話が盛り上がったりします。
今後、コンサルでのキャリアが進んでいく中で、経営に携わる方と話す機会が増えると思うのですが、そうした時に話の幅が全然違ってくるのではないかと思います。
様々な企業経験を通じて社会で活躍することとUSCPAの学習のつながりとは何だと思いますか?
今話したことに近いのですが、USCPAを勉強していたから理解出来る事や、発言できる事というのは感覚的に3倍くらいになった気がしますね。
会議を聞いていて話がわからなかったというのも、昔は結構ありましたが今はほとんどありませんし、勉強した事と合格できたという自信があるので、発言できる量も増えていると思います。
色々な事がわかるようになったという事ですが、その中でUSCPAが占める割合はどのくらいでしょうか?
イメージは6割位ですかね。
USCPAを勉強していなかったら、決算発表を聞いて、有価証券報告書を見ようと思わなかったと思いますね。
あの勉強をしたから気軽に見ようという気になりますが、それでなければ短信だけ見て終わりだったと思います。
大学と大学院で宇宙工学を学習されていた期間と、USCPAの学習期間を較べた時にUSCPAの方が短い期間だったにもかかわらず、ご自身の人生に与えたインパクトという意味では、USCPAの方が大きかったということですが、そのあたりはどのように思われますか?
USCPAの影響もありますが、それ以外に商社でやっていた仕事や、コンサルでやっていた仕事が楽しかったというのもあります。確かに大学に入る前から長い間、宇宙関係の仕事をやりたいと考えてはいたのですが、就職してからは7-8年、全然違うことをしてきた、というのも要因のひとつですね。
USCPAでというよりは仕事をして行く中でちょっとずつ興味が変わっていってという感じですかね。
そうですね。
コンサルをしている人生経験上のメリット及びデメリットはありますか?
ただ、仕事上ではデメリットは無いですね。
他にやりたいことがあって、望まない状態でコンサルにいるということであれば別ですけども、そういうことでなければ、やっていて損は無いと思います。
いろいろな会社に行って、色々なプロジェクトをやって、飽きることは殆ど無いですし、一緒に働く人も頑張っている人が多いので、勉強にもなります。
刺激はずっとある会社だと思いますから、その意味ではメリットしかないですね。
どのような専門に特化したコンサルになるのですか?
戦略系コンサルなので、本当に色々とやっています。
コスト削減、マーケティング、人事系など。
私は製薬や車メーカーが多かったのですが、製薬だとマーケティングが多くて、営業所長のマニュアルを作りましょうというプロジェクトをやったり、コンビニの中期経営計画を立てたり、電機メーカーのコスト削減などもやりました。
私が入った2008~2009年あたりはコスト削減のプロジェクトが半分以上で、殺伐としたプロジェクトが多かったですね。
人を削るとか、サプライヤーを絞るとか、叩くとかっていう話が多かったです。
その戦略系コンサルから商社に移るとなるとまったく変わると思うのですが、そのきっかけや理由は何だったのでしょうか?
ひとつはそのコンサル会社の制度上、一度外に出なさいというのがありました。
その時に商社を選んだのは、金融と会計を勉強したかったので、投資をやっていてかつ自分たちで事業もやっているところと考えたんですね。
投資をやっているということだけを考えれば、ファンドもそうですし、投資銀行でも良いのですが、自分たちのビジネスとしてやっているとなると商社かなと思って選びました。
結果的には、今でも本当に商社へ行って良かったと思います。
自分たちでビジネスをやっている人たちがどういう感覚でやっているのかというのがわかりましたし、自分たちのビジネスなので、コンサルでお客様にアドバイスするよりも、逆に責任感がなかったりもします。
商社では結局のところ、自分の責任ではなく会社の責任ですし、お客様を相手にする場合期限は厳守ですが、社内の場合は甘えが多少あるという様なこともわかりました。
普通の会社でも、従業員と経営陣との間に意識の違いは明確にありますし、これは企業の色によっても違うと思います。
コンサルの場合は、全員がクライアントに対して責任を持って仕事をしていますので、そうした甘えはありません。
社内でもいつクビを切られてもおかしくないという緊張感がありますね。
でも普通の事業会社だと、甘えてしまう構造はどこにでもあるのかなと。
ただそのおかげでプライベートを楽しむ時間が増えることもあると思います。
家族や趣味が大切という感覚の方もいれば、プロフェッショナルとして仕事に生きていくという方もいらっしゃるので、どのような感覚で仕事をしていくかは人それぞれかと思います。
商社で仕事をするうえで、どのような場面でUSCPAが役に立ちますか?
商社にいる人は全員取得した方が良いと思ったくらい、USCPAを含め会計の知識は商社で使いますね。
商社ほど色々な業界を扱っている会社も珍しいので、様々なケースに遭遇しますし、会計や経理、監査に携わる部署はもちろんのこと、営業部門でも、会計次第で利益は大きく変わりますし、キャッシュフローがそんなに入ってきていないのに、P/Lだけ益が出ているようなことが割とあったりします。
一番簡単な話でいうと、私がいた投資部門は、投資先の持ち分益がどんどん入ってきて、P/Lの利益は非常に大きく見える。
ただ、実際には配当は入ってきていないし、投資先ではキャッシュをどんどん設備投資に回しているので、親会社の我々としてはP/Lで見えているほど金回りが良い訳ではなかったりします。
このように会計のベーシックな部分を理解していないと、会社がどういうビジネスをしているのかも理解が進まないし、皆が何を言っているのかわからない点が多くなると思います。
なので、どのように活躍できるかというよりは、何らかの形で活躍するためにはUSCPAという資格は必要だと思います。
お客様も会計の知識がある方が多いので、その点においても必要だと思います。
社内的にも、経理が強い人に発言力がありましたね。
良いか悪いか別にして、日本の商社は最終的にP/Lベースで業績評価も部署も個人の評価もしているので、P/Lがわからないと「なんでそんなこともわからずに仕事しているんだ」と言われることもあります。
逆にわかっていると色々と仕事を任せて貰えるというのはありますね。
特殊法人の時は使わなかったですね。
会計の知識は必要なかったです。
ただ、その時は調べ物を色々とする部署にいたのですが、一度だけ、ある会社のビジネスモデルと何故その会社が儲かっているのかを調べるというプロジェクトの時には、会計の知識が使えました。
これはFAREの知識が無ければ全然分からなかったと思うので、勉強しておいて本当に良かったと思いました。
何かしらのビジネスに関わっている限りは、どこかでUSCPAの知識を使うところが出てくるんじゃないかと思います。
USCPAの知識をコンサルタントとしてアドバイスをしていく方で使っていきたいか、事業をやっていく中で使って行きたいかどちらでしょうか。
コンサルをやりたかったというのが一番大きいですね。
商社にいた時に良かったのは、自分で責任をもって投資でき、色々な経験も出来るという点だったのですが、資源については一度投資してしまうとあまり何もしなくてもお金が入ってくるので、面白味が減ってしまいました。
それに対して、コンスタントに面白いのはコンサルかなと思います。
また、どちらかというと組織としての責任でやるよりも、個人でやっていく方が面白いと思っていたので、コンサルに戻ることにしました。
USCPAを取得されて業務内容とかプロジェクトの幅というのは変わりましたか?
商社ではそれは関係なかったですね。
USCPAを取ったことで出来る事が増えたかというとあまりそこは関係なくて、資格があるからやらせてくれるというよりは、業務をやっていく中でこの人はこういうことが出来るなというのがわかってきたら仕事を任せてくれるようになるという感じでした。
ですから、実際はUSCPAを持っている持っていないに関わらず、出来る人には仕事を任せてくれる感じです。
ただ、USCPAを取得する中で色々な事が出来るようになるのは間違いないですし、USCPAを取得していなかったら、結局はこの仕事はできなかったなというのはたくさんやらせてもらいました。
USCPAのライセンスを形として持っていることで何かありましたか?
正直余り無かったかなと思いますが、転職サイトに登録をすると、USCPAがあればオファーが増えますし、幅が広がりますね。
ポジションもやはりちょっと上のモノがきます。
USCPAを取得するのにトータル100万円くらい掛かったと思いますが、私の場合、2年位で回収できたんじゃないかと思います。
転職してたらもっと良かったかもしれませんけどね。
コンサルだと基本的には個人プレーだという話がありましたが、担当のお客様がいて、自分がそのお客さんにアドバイスをするわけですが、自分の評価というのはお客さんの決算とか、P/Lとか業績も繋がってくるのですか?
殆どのコンサルの評価はお客さんの業績とは連動していません。
3ヶ月で幾ら、という様な固定のFee体系になっています。
では、ある意味一方通行というか、アドバイスしっぱなしで逃げても問題はないのですか?
そういうことにはなります。
ただそうすると評判が悪くなり、結局はお客さんが付きません。
ですから、一番会社が気にしているのは評判ですね。
いかに評判を落とさないように、お客さんが良いと思ってもらえるものを納めるかというのはあると思います。
また、最近は「一緒にコスト削減をやりましょう」「一緒に組織改革やりましょう」というところまでやらないと雇ってもらえないことも多いので、実務のサポートまで含めて責任をもってやりますと言っていますね。
そうするとやりがいというのはどういうところに見つけるのですか?
本当に根本的なところでいうと、やはりアドバイスした時に、それを喜んでもらえると嬉しいというのはありますね。
戦略系コンサルというのはプロジェクトの期間はどのくらいですか?
3ヶ月が一応ベースですね。
長いものだと年単位ですが、それはフェーズに分けて、半年ごとにしたりなどしています。
コスト削減とか業務改善というと、現場の事を理解して、経営者の方がどのようにやっていきたいかを理解した上でになると思うので、そうすると3ヶ月というのは大変ではないですか?
そうですね。
コスト削減となるとやはり1-2年という形が多いです。
長い人だと1年くらいチームにいますし、私も9ヶ月くらいいたと思います。
コンサルの人はずっと定年までいるというのは少ないと思うのですが、何年か働いて、その後というのはどのようなところで働いているのでしょうか?
一般企業に転職する方が多いですね。3分の1以上はそうだと思います。
しかもお客さんのところに行く方が多いですかね。ただ、シニアの方だと独立したり、もともといたお客さんの顧問をするケースもあります。
最近は起業する方も増えてきて、1割くらいは起業していると思います。
お話を聞いていると身がもたなそうなので、余程の強い動機でやっていかないと厳しいのかなと思うのですが。
私も家族がいたら、行っていないかもしれないですね。特に子供がいたら、戻ろうとは思わなかったと思います。
家族がいたら、商社が良かったでしょうね。駐在とかありますし。
駐在はどのようにして決まるのでしょうか?
ある程度の年次になるとキャリアパスの一環として、「そろそろ駐在に行かないと・・」と言われ始めます。
今だと殆どの商社が若手のうちに一度行かせるので、2-3年目でまず語学研修で半年から1年は行って、その後にトレーニーで1年、というのが大体の総合商社のシステムになっているはずです。
コンサルさんは駐在へ行くことにはならなかったのですか?
そうですね。
私が商社を辞めたきっかけは駐在してくれと言われたのが大きくて、USCPAを取得して、プロジェクトをひとつ終わらせて、少し暇かもしれないなと思っていた時期に、5年間駐在へ行ってくれと言われました。
30歳からの5年間は重要な期間だと思っていたので、長期的に商社に居るつもりであれば必要なキャリアパスだとは思ったのですが、そうではなかったので、辞めさせてもらった、という感じでした。
退職はどのようなプロセスを踏むのが良いですか(笑)
3つ考えないといけません。
一つ目が辞めるときのストーリーですね。
何故辞めるのか、辞めた後どうするのか、それに対していろいろと言われるので、それに対してどう答えるかを用意しておきます。
2つ目は、いつ言うかですね。
3つ目は、誰に話すか。
いつ話すかは難しいのですが、基本的には転職先が決まってから言うべきと思います。
最初のストーリーのところに関わってきますが、もう転職先から内定をもらっていて、いついつから勤務することになっています、というところまで持っていった上で、それを言う人と順番を決めるのが基本です。
また、できるだけ今の業務に支障がないタイミングで辞めるようにしないといけないのですが、会社によっては退職の何ヶ月前までに人事の承認を取れ、等の決まりがあるはずなので、それも調べた上事前にスケジュールを立てる必要があります。
課長に伝えても課長が部長に言う時に渋ったりすることもありますし、Decisionする人たちが日本にいないタイミングなどもありますから、「部長にはいつまでに言って下さい」とか「人事にはいつまでに」とか、話す内容を固めた上で、いつ誰にどういう順番・スケジュールで話をしていくかを考えないとなかなかスムーズにいきません。
自分のやりたい方向と会社から適性があると見られている方向が違う場合があると思うのですが、それって自分が望む方向に乗り換えられるものなのでしょうか?
個人的な印象だとなかなか難しいと思いますね。それこそ辞めるくらいの気持ちで会社に言わないといけません。
3年位交渉してようやく成功した人もいますが、人事や上司に話してすぐに異動できる人はなかなかいないのではないかと思います。
ただ、会社によってはフリーエージェントのシステムがあって、一定年数以上同じ部署にいたら、社内のイントラネットに載っている募集ポジションに応募が出来て、行く先の人と話をして、お互い合意できればそこに移籍が出来るという様なこともあったりはします。
商社によっては、背番号制でずっと同じでいくところとそれだとダメだから、今のフリーエージェントのように他にも移れるようにシステムを変えたという話も聞いたことがありますけど。
そうですね。
あるところは背番号制がダメなので、シャッフルしたんだけど、元の部署ではエース級だった人が、部署を変わったらダメになってしまうという様なことがあって、結局背番号制に戻したとかいう話もあったり。
ただ、経理とか財務とかの管理部門から営業部門への転籍は可能性があるかもしれませんね。
特に、営業経理という、営業部門に紐付いている経理部署みたいなものがあるので、そういうところであれば営業に行きやすいかもしれませんね。
コンサルをやっていて、忙しいというのはどのような感じなのでしょうか。一日の流れみたいなのを教えてもらえますか?
一日の仕事のイメージは、朝、社内で打ち合わせ、午後はお客さんのところに行って打ち合わせし、18時位に会社に戻って、食事をして、そこから資料を作っていくと23時位になっていて、家に帰るのが24時位という感じですね。
徹夜というのは殆ど無くて、遅くても3時位で、22時に帰ると早いな、って感じですね。
入りたての時は先輩の手足となってやっていく感じで、だんだんわかってきて、ひとりで資料を作れるというイメージですかね。
そうですね。
ひとりでお客さんのところに打ち合わせに行かせてもらえるようになると自分で仕事を調整出来るようになりますが、先輩と動いている間は自由が効かないですね。
プロジェクトに入って最初の1ヶ月位はそんな感じで、2-3ヶ月経つとひとりで任せて貰えるようになります。
あまり忙しいと自分で勉強する時間が取れないんじゃないかと思いますけども。
そうですね。コンサルやっているときはUSCPAを目指さなかったと思います。
土日にしっかりと時間を取れれば出来ないことは無いと思いますけども。
外資系と国内のコンサルで違いはありますか?
国内のコンサルで働いたことがないので、詳しくはわかりませんが、イメージは、外資のコンサルだと、海外ではこのような手法で成功しているとか、グローバルだとこういうやり方があるというのを提示して、これがベストプラクティスなのでこのようにやってください、というイメージですが、国内だとお客様の要望を分析し、お客様の背中を押してあげるやり方です。
コンサル会社によっても、カラーがあるので一概には言えませんが、一般的にはそんなところかと思います。
コンサルに中途採用された場合は、もと働いていた業種を専門で扱うのか、それとも全く違う業種も担当できるのですか?
全く別の業種も担当できますが、それは会社にもよりますね。
例えば、あるコンサルがこれから、航空関係の案件を伸ばしたいといったタイミングで、元エアラインの人が採用されれば、確実に航空関係メインで案件を回されるでしょうし、そうではなく、単純に日本でのシェアを拡大させたい外資のコンサルがあったとして、例えば三菱商事から人材を採用した場合は、商社案件以外にも色々な案件を担当させてもらうことになると思います。
あと最近はIT系の方を採用することが増えていて、その場合だとIT系の案件に回されます。
中途採用の場合、前職の強みを活かしてコンサルに転職する人が多いのか、それともジェネラリストの人が多いのか、どちらですか?
ジェネラリストの方が多いですね。
特に戦略系コンサルティングだと中途で入ってくる人は半分以上がMBAなので、そういう人はMBAで経営的なことを勉強した上でジェネラリストとして入ってくるのが多いパターンです。
専門性を持ってきたとしても、様々なプロジェクトがあるので、それが活きてくるケースばかりではないんですね。
ですので、それだけでやっていくのは無理ですから、会社としても、あえて様々なプロジェクトをやって貰う事が多いです。
MBAがないと戦略コンサルに入ることは難しいのでしょうか?
MBAを持たずに入ってくる方も、3割程度いらっしゃいます。リクルートとか、商社から入って来られる方が多いように感じますね。
あとはファンドや銀行など元々ジェネラリスト系の会社からが多いです。
メーカーの方は採用していないわけではありませんが、そもそも応募してくる方が少ないので、割合は低いですね。
しかし会社としては、メーカーの研究職の方などにも採用の需要があります。
同じファームの海外事務所に勤務したいというお気持ちはありますか?
英語力的に行かせてもらえるかわかりませんが、行ければ行きたいですね。
2-3年日本で勤務して、仕事に慣れてきたら、そういう機会もあるかも知れません。
日本企業の海外進出などで、そういったニーズがないわけではないのですが、その場合、一つのプロジェクト単位になると思うので、数か月程度ですね。
海外赴任の場合は、マネージャーレベルになってからになるのでしょうか?
そうではない場合もあります。プロジェクトにもよりますね。
コンサルではお客様との関係構築も重要だと感じますが、その点はどうされていますか?
商社にいた頃は、飲みに行って関係構築をする方が多くて、私はそういう事をやったことが無かったですし、やってる人を見たことも無かったので、すごく勉強になりましたね。
コンサルの場合は、もともとそういうことが不得手な人が多いというのもありますし、そういうことで信頼関係を作るのではなく、自分たちがいかに良いプランを提示できるかに価値を感じてもらいたいと考えているということもあります。
どちらかといえば、アビタスの講師の方が初回の授業で、どうやって受講生の心を掴むかといったことに近いかも知れませんね。
言葉の力や話し方などは磨かれていきますか?
私は最初に関西弁を直すように言われました。
コンサルにおいて関西弁は、お客様の側からすると、飲み仲間としては良いけど、コンサルタントとしては説得力がないと言われて。
1年くらいかかりましたが、仕事では出ないように強制しました。
他には、お客様にプレゼンテーションする際に、何をどの順番で話すか、どういった考え方で臨めば良いのかということも教えられました。
この先どういうふうに生きていきたいというか、社会に貢献していきたいとかは今の時点でありますか?
2-30年先の事は見えていませんね。このコンサルである程度頑張って行きたいなと思っています。
長期的な世の中に対する貢献とか価値というようなことは、あえてあまり考えなくても、自然と結果としてついてくるのではないかと思っています。
コンサルなので、やっていれば結果として社会に貢献することにもなりますし、誰かの役に立たないと出世も出来ないので。
また、経営には面白みを感じていますね。
新しいものを売るとかも楽しいですが、コスト削減とかも楽しいですし、会計的なもので短期的に利益を出すとか、キャッシュフローを良くしたいとか、そういった要望に対して自分の知識を使ってアドバイス出来たら、それだけで楽しいというのがあるので、そういう仕事をしていきたいなと思っています。