USCPAがMinimum Qualification。持っていないと土俵に上がれないんです。


第136回 USCPA CMレポート  ~商社経理から事業企画へ転身特集!~

実施日: 2017年7月8日(土)

【Guest】 あだ名 かんたろうさん

 

USCPAゲスト紹介

かんたろうさん (男性) USCPA


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大学卒業後、大手総合商社に就職。経理部署に配属され、仕訳、経費点検、帳簿点検の日々の後、4年目にUAE/ドバイ駐在(2年)。
帰国後、M&Aに係る経理業務を経験するうち、体系的な知識の必要性を感じてCPA学習を開始するも試験へのモチベーションが上がらず小休止。
8年目に会社が米国系大手青果・加工食品事業を買収したことに伴い、シンガポールにグローバル拠点設立の初期メンバーとして出向(3年)。
買収先の経営陣を一部引き継いだ為、米国系マネジメントのもと財務・経理に関する買収後統合業務(PMI)に従事。
赴任直後にCPAという資格の重要性を改めて痛感し、業務と並行して試験準備を急ピッチで進め、赴任中に全科目合格し資格取得。
帰国後は財務系バックオフィスに配属されるものの、「働き方改革」で業務量が少ないなか、更なる成長機会と刺激を求めて転職。
現在は機械部品メーカーの経営企画室勤務。事業の飛躍的発展につながる企業提携、M&A等の戦略立案・実行に携わっている。

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Q&A

総合商社に就職をされたということですが、何か理由があって商社を希望されたのですか?

私は帰国子女でもなく、留学経験もないのがコンプレックスでした。英語を話せる人が羨ましくて、カッコイイな、と。総合商社ならば、海外に住めそうな上に、給料も高いだろうと思って希望しました。大学時代は部活もしていないし、お酒もほとんど飲めないのですが、何故か入社できました(笑)

入社後はどこへ配属になりましたか?

営業経理です。単純作業の連続で、仕訳、請求書チェックと支払、経費点検、連結パッケージ処理の繰り返しです。連結パッケージというのは、子会社毎に提出されるデータファイルです。子会社の財務諸表だけでは開示に耐えられないので、固定資産明細などのデータが入力されたエクセルを提出してもらうわけです。

経理にいると色々な問題が数字で表現されたものを見ることになります。また、たった1行の仕訳で利益などの重要な会計数値が動いてしまうこともあります。その時に、正しさや、会計帳簿に対する誠実さを考えるきっかけになりました。サラリーマンとして一番大事なことは「上司の命令を忠実に実行すること」だと思うんですね。

今もそう思ってはいるんですけれども、それだけだと何処かに歪みが出てくるときがあると思うんです。素晴らしい上司であれば良いんですけど、人間なのでちょっと歪んでいる人もいるので、それだけの価値観というのは辛いなとその時にちらっと思いました。

その次は何をされましたか?

その後は、念願かなってドバイ駐在になりました。Accounting Managerというタイトルでしたが、複雑な経理処理は一切なくて、駐在員事務所の金庫点検、経費をチェックする感じですね。

トルコ、サウジ、イラン、オマーン、エジプト、イスラエルなどへ出張する機会にも恵まれました。このときは英語で生活をして、海外コンプレックスが少し解消されました。
その後は出向で子会社へ行きました。


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その子会社ではどのようなことをされましたか?

ドバイの前にいた営業経理がそのまま子会社に委託されるようになっていて、その子会社に出向になりました。新入社員のときは膨大な事務処理をしていましたが、帰国後は承認者の立場になり、業務負担は大幅に減りました。そこで少し時間ができたので、USCPAを学習することにしました。

また、ちょうどその頃(2012年)、会社が工作機械メーカーを買収したため、PPA(Purchase Price Allocation)や米基準及びIFRS対応を担当しました。
そこで自分の知識が不足していることを痛感しました。商社の経理っていうのは財務会計だけなんですね。レポーティングだけです。財務会計というのは基本的にはルールに則って処理をするだけなんですね。でも、工場をやっていると原価計算があるんですよね。それが私は全くわからなかったんです。これは結構やばいなと思って、会計のプロフェッショナルになる為には財務会計だけじゃだめだ、管理会計もやらないといけない、と思って、ちょっと勉強に身が入りました。

授業はしっかり受けたんですけど、試験を受けるのは心理的にハードルが高くて、受験にまでは至りませんでしたが。
それ以来、製造業をやらないといけないと思って、ずっと製造関連の子会社出向を志望するようにしました。

実際、その後は製造業で、ということになりましたか。

そうですね。会社が米国系大手青果・加工食品事業を買収したことに伴い、シンガポールにグローバル拠点設立の初期メンバーとして出向することになりました。CEOはもとの会社からそのまま移籍した他、CFOを含むマネジメントメンバーも一部移籍してきました。日系企業が買収したものの、米国的文化を強く残していたと思います。

CFOの下にController、Treasurerが置かれて、私はControllerの下のAccounting Managerとして、連結決算報告フロー、税務情報報告フロー、バランスシートレビュー制度構築、会計処理の精査・改訂などに従事しました。

その赴任中にUSCPAを取得されたんですよね?

そうですね。教材は家の片隅に置かれていたんですが(笑)、この時に一気に学習を進めました。その理由は、アメリカではAccounting ManagerがUSCPAであるということは当然のことだからです。企業の求人ページを見てみればわかります。Basic Quarificationに「CPA」って載っているんですよ。CPAでなければ、応募もできないわけです。これはAmazonを見ても、GEを見ても同じです。アメリカ人からするとCPAでない私がAccounting Managerをやっているのが信じられないんですよ。その考え方が正しいかどうかは別として、アメリカではそのように考えるんですね。これはフィリピンでも同様だと思います。

そうすると役職が高い駐在員ならまだしも、私のように若いと時折バカにされるんですよ。CPAでもないくせに、って。だったら、USCPAに合格してやると思って、真剣に勉強しました。2014年5月、8月、10月と日本に帰ってきて受験し、無事に全科目合格することができました。

仕事には活きましたか?

正直、直接活きるということはないですね。入り口でしかないと思います。ホワイトカラーの職種の殆どが大卒を条件としているのと同じで、会計部門であれば、CPAに合格していることが条件、という感じです。

ただ、合格してすぐに業績不振のために人員削減をすることになり、Treasurerが帰国してControllerがTreasurerとの兼務になったんですが、その時にCFOが私をすぐに昇格させようと言ってくれました。CPAが無かったら、こうはならなかったと思います。

この昇格は親会社としてはどうでもよいことでした。給料も変わりませんでした。ただアメリカ的文化を引き継いだ会社で、Assistant Controllerに昇格するというのは重要な意味を持ちます。社内的にも非常に仕事がしやすくなりました。

そして、帰国をされていますね。

はい、帰国後はCMS(Cash Management System)子会社でバックオフィス業務の立ち上げの仕事をしました。ご縁があって帰国してから1年も経たないうちに転職しました。今の会社はまだ3ヶ月なので、語れることはそれほどないのですが、本当にいい会社だと思います。物事を原理原則に則って考えるような会社ですね。

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商社の中では資格取得者はどのように思われていますか?

なんとも思われていないと思いますね(笑)
外資だったら別かもしれませんけども。ただ外資であってもUSCPAを取得したからどうこう、ということではないですかね。USCPAを取得したから、Accounting Managerに昇格するかどうか検討する価値が生まれたね、ということでしょうか。でも、これってすごく大事なことで、会社側はUSCPAがMinimum Qualificationと言っているわけなので、USCPAを持っていないと土俵に上がれないんです。

USCPAの知識が戦略立案にどのような形で活きますか?

直接は活きないですね。ただ、例えば買収の手続きを進めるという段になれば、物凄く活きると思います。

プロフェッショナル・ファームではなくて、どうして事業会社を選んだのですか?

私にはコンサルティングは向いてないですね。何社か面接も受けたのですが、悉く落ちました。いろいろ考えた結果、コンサルティングファームと外資系日本法人の会計担当者といったポジションは志望しないことにしました。そうしたら、考えもしない会社でしたけど、すぐに今の会社に決まりました。私は実際に身体を動かしたいんですよ。

理屈だけの世界だと自分の強みが活きないですし、それほど理屈を磨けないと私は自己評価をしています。謙遜しているわけではなくて、グチャグチャとしているところを何となく吸収して、理解して、皆と仲良くなって形にしていくというのが自分は得意だと思っています。

経理部門から経営企画室への異動を検討しているのですが。

経営企画室というのは色々とありますよね。

予決算とりまとめの経営企画室と事業を考える経営企画室があって、商社の場合には、得てして予決算取りまとめであることが多いです。商社だと事業を立案するのは営業の場合が多いですね。自分が何をしたいのかと考えた時には経営企画よりも営業のほうが良いかもしれませんね。

商社の時にUSCPAを取得している方は他にいましたか?

いましたね。その中ですごいのは営業で取っている人ですね。
問題意識がはっきりしているんですよ。こういう人は道具としてしか考えていないと思います。

商社にいながら、今のような事業会社に行くという道もあったと思うのですが、商社を辞めてまで、というのは何か決定的な理由があったのですか?

経理と違うことをしてみたかったんですよね。あと、今の上司が好きなんですよ。中途の方で、コンサルや電機メーカーなどでの経験がある人なんですけど、考え方がずば抜けていて、そういう人の下で働いてみたかったことも大きな理由です。でも、そういうチャンスを貰えたのは一通り経理をやってきたからですし、USCPAを通じて一通り会計を勉強して語れるようになったからだと思います。

個人的な意見では、変化させるためにはそれに対して何かしら好きだとか、肯定的な気持ちとか、渇望感がないとなかなか合わせられないかなと思ってしまうのですが、先程の話で、この人と一緒に仕事がしたい、とかって面接でそれがわからないと思うのですが。

それが一回で分かったんですよ。人によって違うと思うのですが、私の場合は、一回で「この人、面白いな、すごいな」って思ったんです。一緒に働きたいって。一回で分からなければ、何回か会えば良いと思いますよ。向こうも興味を持ってくれていたら、会ってくれると思うんですよね。

転職を考えているのですが、出来ればAccountingよりもファイナンスというか、FP&Aをやりたくて。そうするといきなりは難しくて、監査法人とか挟むと良いのかなって思っているんですけど。

小さい会社に計数系として入るというのは一つの手ですよね。決算業務と予算・見通し業務でチームを分けようがないような、スタートアップとかですね。意外とそこそこの会社でも区別できてないですよね。100-200名とかでも難しいですし、300名位でも厳しいと思いますね。そうした会社に入って、下にスタッフを雇ってもらって、その人に決算はひたすらやってもらうっていうのはどうですかね(笑)

監査人と事業会社の経理の違いはなんだと思いますか?

一円単位か否かじゃないかと私は思います。監査人は財務諸表が「概ね妥当」かどうかを限られた時間と資料から判断しなければならないわけです。一方、経理は会社の財産管理や税務申告を担うわけですから、一円ずれてるけどまあいいや、とはならないわけです。目的が違うので当然そうなるんですね。

今後についてはいかがでしょうか?

これは明確にあります。今の会社は本当に日本のものづくりに革命を起こす会社だと私は信じています。ものづくりの考え方とかスタイルが根本的にこれから変わります。インダストリー4.0というコンセプトがあるんですが、これを実現出来る会社だと思います。ただそれを実現するには、今の会社だけでは無理で他社の買収が必要になってきます。

今、ターゲットが幾つかあって、私が入ってからも二社検討して、二社ボツになりました。苦しみながら、これからやっていくんだと思いますけども、ベストな対象会社を見つけて買収し、今の会社とのインテグレーションを行って事業を成功させるというのが目標です。出来れば、三年以内に実現させたいと考えています。それ以降は考えていませんね。これができたら良いなって思っています。

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