公認会計士がバリバリの歩合営業の生保に転職した理由。


第10回 USCPA CMレポート

あだ名 クーニーさん 34歳 (JCPA)
超大手ITベンチャー企業 経理部Manager

ベンチャーの経理、大胆なキャリアチェンジ

学生時代に公認会計士を目指し、試験合格後Big4監査法人に入社。6年半会計士として活躍するも、だんだん自分の中である種の疑問がわいてくる。

「なんか会計士って、普通のビジネスマンに比べて世間知らずっていうか、ヒューマンスキルが劣ってない??」

そう感じた彼は早速自分のヒューマンスキルを高めるべく営業職を目指して転職。バリバリ歩合営業の生保営業に挑戦したという面白い人です。

営業スキルとかを一通り身につけて今度はベンチャーに挑戦という事で日本を代表するITベンチャーに入社。

現在は経理部のManagerとしてバリバリ活躍中。

ミーティング内容

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

公認会計士を目指そうと思ったキッカケは?

大学一年の時に留年し、同級生達が就職氷河期で就職に苦労しているのを見て、資格を取ろうと思った。法学部だったので法律系の強みがあったし、高校時代まで理系で数学が得意だったので会計士がいいのではないかと思った。

監査法人に入ってからのお仕事は?

メガバンクの米国基準の監査を6年半やった。仕事も面白く職場としてもとても居心地が良かった。

なぜ辞めたのか?

会計士という仕事が自分に合うのか、疑問を抱いたから。会計士はいわば“辞書”的な役割で、何かわからない事があった時にかなり精度の高い答えを出すのが役割で、ビジネス自体を押し進める役割ではないと思う。その役割が自分に会っていないのではないかと思った。

生保の営業(完全歩合制)をやるに至った経緯を教えて下さい?

同期の多くが事業会社の経理や会計コンサルなどに転職したが、自分にとってはそれらはあまり変わりは無い気がした。知識ではなく人間力を鍛えるような仕事がしたいと思い、営業の仕事を目指した。

未経験の仕事に転職できた理由は何ですか?

完全歩合制だったから転職できたのだと思う。つまり、売れなければ給与は無いので、会社としてはノーリスク。未経験の職種に飛び込むにはこういう方法があると思う。

営業の仕事はどうでしたか?

かなりショックを受けた。それまで監査法人内では、自分は知識派というよりはコミュニケーションが得意な人間力派だと思っていたが、営業はみんながそうなので『実は自分はあんまりしゃべれない方だったんだ』『実は知識派というか勉強が好きな部類の人間なんだ』という事に気づかされた。

営業の仕事を辞めた理由は?

歩合でそこそこの営業成績を上げたが、歩合の新規開拓営業はそこそこでは長くやっていけない。そろそろ先のことを選択しないといけない時期だと思い1年半くらいで辞めた。

次はどう考えて転職したか?

自分の一番の強みは会計だという事がわかったので、その道で生きていこうと思った。いろいろ考えたが、最終的にはCFOの仕事がしたいと思うようになり、事業会社の経理のポジションを選んだ。

今の会社を選んだ理由は?

大手でManagerくらいで入るか、中小でもっと上のポジションで入るか迷った。考えたところ、自分は将来大手でCFOをやりたいと思い、そのために大手に入ることを選んだ。

なぜ大手がいいと思うのか?

自分の考えだが、中小のCFOというのは何でも自分が知っていて何でもできる人が求められると思う。一方大手の方はそれよりも多くの部下や関係者を動かす人間力が必要となるポジションだと思う。自分は人間力を高めて勝負したいので大手を選んだ。

なぜIT系を選んだのか?

大手でも、日本の歴史ある会社はなかなか外から上のポジションにポンと入ることはできない。今の会社は歴史が浅い会社なので、殆どが転職組だから入ることができた。

現在のポジションはどんな感じか?

連結決算のチーム。チームは全員で10人くらい。自分の上に一人上司がいて自分がNo.2という立場。

今の仕事に満足しているか?

超満足している。経理の仕事は、会社自体に何の変化もない場合ルーティーンになってしまい面白みが減る。今の会社は日々刻々と変化するので、考えたり新たな取り組みをする必要があって面白い。

今後どのように進んでいきたいか?

まだまだ自分は成長過程にあると思うので、できるだけ難しい仕事を経験したいと思っている。

難しい仕事とは?

考えて、自分で思考錯誤しないといけない仕事。会社に変化がある場合、それに対応するためにありとあらゆる事を考えなくてならない。そういう経験をもっと積みたい。

海外を目指そうとは思うか?

英語力がまだまだ足りないと思うので、今すぐには考えていない。でも先々は海外の地域担当CFOなどをやってみたいと思っている。

経営者ではなく、CFOを目指すのはなぜか?

自分が思う大手の経営者像は、自分が深い知識と経験を持っているエリアを持ち、さらにそのエリアが複数になってある程度何でもわかるようになった人だと思う。人を動かす人間力も必要となる。自分はまずはFinanceの分野で強くなり、人間力も鍛えて行こうと考えている。そういう意味で社長というのはまだ目標にできるだけのリアリティーがない。

会計士の経験が今の業務で役立っているところは?

まず入社の時に、Big4での6年の経験というのが非常に評価されたのが大きい。業務では、会計士の人は何でも自分で調べて解決する能力が備わっているのでそこが大きい。会計はこの能力が無いと、人に教えてもらわないと何にもできない。また、監査の時に監査人が欲しがる情報や監査人の都合もわかるので、コミュニケーションが取りやす。

営業の経験が今の業務で役立っているところは?

営業時代に教わったことの一つに『納得解』というものがある。これが今とっても活きている。会計の世界は基本的に答えは一つでそれが正解。でも保険営業の世界では、何が正しいかという正解が無いことが多い。「こっちの保険も、こっちの保険も どっちもいい」というのが正解でも、それを言っていたら話しが進まない。相手が納得して事を進められるように考えないといけない。今の仕事でも、何が正解かを議論するよりも何がみんな納得いって事を進められるのかが大事な場面が多くある。この感覚を養えたのが大きいと思う。

今後について

今の仕事にとても満足しているので、ここで頑張りたいと思っている。今の仕事で更に実力をつけていって、そこで認められて次のステージに行くのが、自分にとっても会社にとっても一番いいと思っている。

他、会計士時代や営業時代、そして現在の業務のことについて赤裸々に色々と話していただき、また参加者のみなさんの今後の夢の話しなどもみんなで共有して、とても有意義な会になりました。
クーニーさん、ありがとうございました!!

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