社内はグローバル人材不足。チャンスはゴロゴロ転がっている・・。


第43回MTGレポート

開催日時: 12月3日 12:00~14:00

【ゲスト】グッシさん 日系大手飲料メーカー 経営管理部 USCPA

まずはゲストの自己紹介

大学を卒業してからずっと今の会社(日系大手飲料メーカー)で働いている。まずは札幌支店で営業を2年。次に釧路支店で3年半営業の仕事をした。

社会人になった頃から、海外関係の仕事がしたいという思いがあったが、この会社はまだそういう仕事が少なく、ドメドメな日々を送っていたので、その点では不満を抱えていた。ずっと海外関連業務を希望し続けていたが、結局北海道から本社に異動になった時は営業推進の仕事になり、希望が叶わなかった。

東京で営業推進の仕事をしている時にUSCPA受験に挑戦。2009年に合格しその後本社(ホールディングカンパニー)の経営管理部に異動となった。業務内容は、各子会社の経営企画業務をその会社の一員として行うような感じ。現在は海外を含む子会社8社の管理を担当している。

Q&A

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

ホールディング会社の実態について教えてください。ホールディング会社というのはどういう部署があるんでしょうか?

本社の管理部門がまとまっています。経営企画や戦略部門などがあります。ウチの場合は経理は別に専門子会社があり、そこがやっています。

海外子会社管理のお仕事についてですが、海外子会社のガバナンスはどのような構造になっていますか?欧米企業と違って日本企業は国内と海外で管理がバラバラの場合が多いと聞いています。

今のところ現地は現地で独自にやっていて、本社と統一されていない場合が多いです。というのも、ウチの海外子会社は殆どが自社で立ち上げたわけではなく買収したところなんです。しかも最近のところが多いので、ガバナンスの統一はこれからという感じです。ただ、食品を扱っているので衛生管理などは日本式を現地にも取り入れてやっています。

これからも海外のM&Aは増えそうですか?

増えると思いますが、なかなか増やせない状況です。というのも、新たな買収案件があっても、買収後その会社を経営していく人材が足りていません。「買うのはいいけど、誰か経営するの?」という状況です。

今の経営管理の部署に異動になったのは、USCPA取得がキッカケですか?

はい。それだけではないですが、USCPA取得がなかったら今の部署への異動はなかったと思います。営業は営業系で進んでいくのは普通なので、きっと営業のままだったでしょう。

今の部署には他にどんな人がいますか?

もう一人の同僚は社費でMBA留学した人です。そう考えると、MBAとかUSCPAとか何かがなかったらこの部署に来れなかったのだと思います。

USCPAの社内での評価はどうですか?

ウチの会社ではまだまだUSCPAを知らない人が多いです。営業にいた頃は周りにそんな勉強をしている人は全くいませんでしたから、当然かもしれません。

USCPAに挑戦しようと思ったキッカケは何ですか?

ずっと海外業務を希望していたのですが、それがなかなかかないませんでした。そこで海外関係の仕事をしている人を見てみたら、結構財務経理系の人が多い事に気づきました。ならば会計と英語を両方勉強できるUSCPAの勉強をしたら、将来的に海外部門に移るチャンスが拡がるのではないかと思って、挑戦することにしました。

USCPA合格後も営業支援の仕事をされていましたが、転職は考えなかったんですか?

ちょっと考えはしましたけど、本当に転職に動くまでには至りませんでした。合格後の異動でもし営業部門のままだったら、ひょっとしたら転職していたかもしれません。

先ほど、海外子会社を経営する人材が不足しているとお聞きしましたが、どうやったらそういう人が生まれてくると思いますか?

本社で課長クラスの人は、子会社では役員になるケースが多いです。役員になれば規模は小さくても会社を経営していくことになるので、海外で経営経験を積んでいく中で磨いていくのだと思います。

将来的にはそういう風に会社を経営したいと思っています。

はい。思っています。海外子会社の経営をできるようになりたいと思っています。

海外の中で、どの辺に行きたいとかはありますか?

アジアが好きなのでアジアがベストですね。市場としてのポテンシャルもあるし、やり甲斐があると思います。

日本企業の海外進出について質問です。海外では独自に現地需要に応じた商品を作っていくべきか、それとも日本でヒットした商品を世界で売っていくのがいいのか、どちらがいいと思いますか?

商品次第だと思います。ウチの場合は飲料は海外の各地の需要に応じた製品を売っていますが、酒類に関しては日本独自のものを世界に展開しています。商品毎にどちらがマッチするのか検討する必要があると思います。

海外での経営方針について質問です。海外子会社では日本の本社の経営方針をそのまま展開していますか?それとも海外独自に戦略を立てていく感じですか?

正しいかどうかはわかりませんが、ウチの場合は日本の成功事例を海外にそのまま持ち込むケースが多いように思います。

それは日本企業に限らずみなそうかもしれませんね。私の会社は米系ですが、やはりアメリカでの成功事例を日本にそのまま持ち込もうとするケースが多いです。

USCPAの資格がどのように役立っていますか?

2つあります。一つは、社内異動する際に間違いなく有効に機能していると思います。USCPAが無ければ今の部署に来ることもなかったと思いますし、これからもこの資格が優位に働くと思います。

もう一つは、知識として役立っています。経営者レベルの会議に出席することが多いのですが、そこで交わされる話はだいたいわかる(または聞いたことがある)感じです。これはUSCPA試験の内容は会計だけではなく、幅広く経営関係の知識を勉強できるのができたので役立っていると思います。

USCPA受験について質問です。どれくらいの期間勉強しましたか?

2年9ヶ月くらいです。本社で営業支援の仕事をやり出して3年目の時くらいだったので、仕事にも慣れていて勉強時間を結構捻出することができました。

働きながら効率的に勉強するにはどうしたらいいですか?

人によると思いますが、自分のパターンを作ってしまうと楽だと思います。誰にでも子供の頃から親しんだやり方というか、うまく行く場合のパターンがあると思うんです。自分の場合はまずは暗記するものを全部暗記して、それから勉強を始めるというパターンが一番ハマるのでその方法を取りました。暗記ノートを作って通勤中に覚えたりしました。

社内にUSCPAの人や勉強している人は結構いますか?

15人くらいいます。自分が勉強を開始する段階で、社内に10人くらいいることを突き止めていました。少なかったのですが、少ないだけに後々希少価値が出るのではないかと思っていました。

数が少ないと、USCPAが社内で評価されるのかどうか、不安じゃなかったですか?

確かに、勉強中はこの資格を取った後自分がどう評価されるんだろうかと色々気になりました。でも、一度始めたことは途中でやめられない性格なので、とにかく合格できるまで頑張りました。

最近は若手を海外に出している企業が多いですが、御社はどうですか?

結構どんどん出ています。アジアだけじゃなくヨーロッパもいますし、まだ進出してもいないのにブラジルにも一人送り込まれています。僕の時代は希望してもなかなか行けなかったのに、最近の若手はズルいなぁとも思います(笑)。

日本企業の中ではUSCPAはニッチ人材だから、海外進出を進めている会社にいるグッシさんのような人は今後大出世するかもしれませんね。

いやいやいやいや(笑)

だって、すごくフツーの事じゃないですか。会社は海外進出する(しないといけない)けど、それに対応できる人材が社内に少ないんですよ。しかもまだあんまり外から採るカルチャーじゃない。となれば需要と供給のバランスから言って当然バブりますよ!

ですね。是非偉くなってください!

その他、日本企業と外資系企業の文化や構造の違いなど、様々な話で盛り上がりました。ゲストのグッシさん、ありがとうございました。

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