第99回 USCPA CMレポート ~業務改革プロジェクト特集!
実施日: 2013年12月15日(日)
【Guest】 Mutsuさん USCPA,CISA
ゲスト紹介
大学卒業後、現職の化学メーカーに入社。
国内13拠点、海外に15拠点ほどある。 事業会社の社内システム担当として、物流、調達、会計等の一連の基幹業務システムの設計及びプログラム開発・保守に携わる。
システム構築の業務を通じて、業務プロセスの改善提案を行い、その企画及び実施に特に魅力を感じるようになった。そして、改善提案に、より説得力を持たせるために、会計等の体系的な知識を身に着ける必要性を感じ、USCPAを取得。
最近は、連結グループへのIFRS導入準備を行い、さらに、原価計算、及び、業績評価システムの見直しに関する提言を実施し、施策を実行する社内横断プロジェクトに参加している。
USCPAを学習することによって、論理的に物事を考えられる力が高まり、仮説を立てる事等がうまく出来るようになったと思っているのと、しっかりとした知識の上で物事を言えるようになり、説得力が増し、提案力が向上した。それと部下や後輩に対する指導力もアップした。
USCPAとCISAを持っている、Mutsuさんに質問
色々なプロジェクトに携わってきたということですが、プロジェクトが立ち上がるきっかけというのはどのようなものでしょうか?
会社によっていろいろだとは思うのですが、社内改革的な業務改善ではなくて、もっと小規模なプロジェクトであれば、部課長クラスがやっても良いとは思うのですが、管理会計などをいじろうとすると人事などにも関わってきてしまうので、そうした場合にはトップダウンでないとダメだと思いますね。
トップの方が何かしらのきっかけで「これはまずい」と感じて始めるという感じですか?
そうですね。社内改革というと大変なことが様々あり、相当のお金も掛かりますので、
トップの覚悟がないとうまくいかないと思います。
日々の改善とかって言うことであれば、その会社の社風にもよるとは思いますが、考えのある方が提言をして、その上の人と考えが一致すれば、うまくいくケースもあると思いますね。
そのプロジェクトのトップダウンのセレクションというのはどのようになっているのでしょうか?
うちの場合は、人材が豊富ではないので・・(笑) 同じ人が兼務していたりしますね。 もっと大きな企業だと色々とあるとは思いますが、上との信頼関係に基づいて、任せられる感じだと思います。
そのセレクションにあたっては、USCPAに合格していなかったら、入れなかったと思いますか?
私はあまり関係なかったと思います。会社として資格を重視してはいないんですね。 ただ他の資格もそうですけども、何か資格を持っていることによって、そうしたものに呼ばれるという話は聞きますね。
IFRSのプロジェクトの場合には、簿記を持っているというのも基準にはなったみたいです。
IFRSプロジェクトの時、他のメンバーというのはどのような人だったのですか?
特にこれといったものはなくて、やはり簿記とかですかね。 皆さん、専門部署のひとでしたので、経理部の人であれば経理業務に精通していますし。
英語力というのは関係ないんですか?
国内のプロジェクトですので、関係無いですね。今後、海外拠点の事もあるので、どうしようかとトップは考えているみたいですけどもね。
最近になって、ようやく社内で希望者を募って、TOEICテストを受けたりしていますので、受験した人の中から海外プロジェクトに選ばれることはあるかもしれませんね。
勉強を始めた時にはTOEICの点数はどのくらいでしたか?
恥ずかしい話ですが、600点台でした。 今もそれほど変わっていないんじゃないかと思いますよ。受験してはいないですが、今、恐らく700点前後だと思いますね。
社内のシステムは情報システム部門が作ってしまうんですか?
今まではそういう流れできたんですが、ちょっと行き詰まりを感じているところがありまして、もう少し色々な組み合わせでやらないといけないかなと思っています。特に海外の拠点をやろうとした場合、自前でやるっていうのは難しいので、自前で残す部分と外部からと、
特に会計というのはどの会社もほぼ同じだと思うので、そういった組み合わせになると思います。
ただメーカーなので、コアな部分は調達でやらせると高く付いてしまいますし、日々、お客さんの要望によっても変えていかないといけない部分もあるので、そこは残していくべきかなと思います。
そうした組み合わせを考えながらやっていくというプロジェクトもやっているところです。
グループ会社も本社と同じシステムを入れる形でしょうか?
私の会社は子会社も独立できているのでバラバラになっていますね。本社の意向を聞かないというか・・・。(笑) 共通部分があるところは本社主導で行こうと思っているところで、独自のところは潰さないように気をつけてやろうと思っています。
勿論、バラバラによる弊害というのはたくさんあるので、そこは少しずつ直して行きたいと思っていますね。
私は子会社側の人間なのですが、そのように本社側としては共通のものを入れたほうが良いと思うのですが、逆側からすると好きにやらせて欲しいという感じなんですよね。
そういった意味では本社側の言い分ですね。最初にやったプロジェクトではうまく行かなかったのですが、その理由はやっぱりそういったところで、
現場とぶつかってしまったんですね。
ただじっくり話してみると目標はある程度、一致すると思うんですよ。 なかなかコミュニケーションがうまく出来ない部分はあるんですが、上手いこと子会社の方と出来れば良いかなと思いますね。
細かい話だと経理関係の勘定科目をどうするかとか、そのあたりとかも大変です。
最初のプロジェクトの時は子会社の方に言うことを聞いてもらえなかったというか、うまくいかない部分があったということですが、監査法人からのアドバイザリーが入ったことでその辺りが変わった部分もあったのでしょうか?
そうですね。
やっぱり浸透力が違いましたね。(笑)プロが来ているというのはありましたし、トップがそれでやるぞと言っていたので、現場はやるしかないか、という感じだったかもしれませんが、実際、やってみるとノッてくるんですよ。
ある程度、改善が見えてくると素直にやってくれましたね。
やっぱり権威の力っていうのは強いなと思いました。(笑)
今は情報システム部門ということですが、何名くらいいるのですか?
本社で17名ですね。それと各拠点に2-3名ずついる感じです。 それが、システムがバラバラになる一因ともなっています。。
その拠点に出張で行ってプロジェクトを進めていくんですか?
そうですね。
なので、今年は殆ど自分の席にはいなかったですね。(笑) 自分の席が無くなっちゃうんじゃないかと思いましたけど・・・。
もともとはプロジェクト以外にもお仕事があるわけですもんね。
そうですね。
出張はどのくらいで行くんですか?
2-3日ずつ回る感じですね。5-6名で行きます。原価計算の部分を最近、見ていたので、そういうのはかなり入り込まないと出来なくて、本当はテレビ会議を使って出来れば良いんですけども、実地でダイレクトにやりとりしないとなかなか難しい部分があるんですよね。
システムの仕事をしていながら、USCPAを取得しようと思ったのは何か理由があったのでしょうか?
何となくですかね。(笑)会計と英語が出来ると思って始めたんですけども。
USCPA以外にもCISAや中小企業診断士等、色々と資格の勉強をされているということですが、資格自体を求めているのか、それともそこで得られる知識なのか、独学ではダメだったのか、そのあたりのお考えをお聞かせ頂けますか?
確かにお金もかかるので、そのあたりの線引きって難しいのですが、独学でやった結果というのは、やはり穴が出てくるというか、不安な部分があって、ちょこっと仕事で使えるようなものだと本を読んで勉強するというのもありだと思うんですが、ある程度、自分のコアにしたい分野かなと思った時には、資格取得を目指し、体系的に学習して、穴のないようにやって来ていますね。
USCPAの4科目のうちどれが一番活きていると感じますか?
BECとAUDですかね。でも、だいたいどの科目もある程度は活きていると思います。 もう忘れちゃってはいますけども(笑)、幹みたいのは残っていますしね。
知らず知らずのうちに活きている部分はあると思います。
社内の経理の方で他にUSCPAを持っている方はいらっしゃいますか?
聞いたことないので、いないと思いますね。 税理士を持っている人はいますけども、USCPAはいないですね。
色々とプロジェクトが進んでいて、幾つか掛け持ちだと忙しいんじゃないかと思いますが?
もう割り切って投げるところは投げて、やらないところはやらないという感じでメリハリを付けてやっているので、上から色々と言われたりもしますが、自分としてはそれほど忙しくは感じないですね。
そもそも社内の評価としては何を持って評価されているのでしょうか?
プロジェクト的に言うと評価というかシステムなので、期限を決められちゃうとそれに間に合わせるしかないですよね。それは交渉をしながらやるんですが、もっと期限をどうにしかして欲しいと部下からは嫌がられているかもしれないですね。簡単に受け過ぎだって。(笑)
あとは上司が評価を付けるだけですね。 それと社内上の資格制度というか、テストみたいなのがありますが、ある程度、上に行くとそれもなくなってしまいますね。
一番苦労されているところは何でしょうか?
やっぱり期限を守らないといけないのがキツいですね。自分で全てやるわけではないので、人にやらせちゃって悪いな、というところがあります。
残業はバンバン付けて良いからって言って土日も出て来てやってもらっている感じなので、そういったマネージメント的なところが苦労している点ですね。
拠点は30箇所ほどで、それを回っている感じですか?
そうですね。グローバルも含めて30箇所くらいです。 アジアが多いですけども、今後は色々なところにも出て行く予定で海外を強化していきたいと上は考えているみたいですね。
そうなるとやはり会計の基準とかもグローバルに合わせていくのでしょうか?
そうですね。それがあってIFRSをやっている部分もあると思います。 なので、そのプロジェクトをやっていた当時はなんでIFRSなの?って話だったのですが、今は納得している感じです。
いま、走っているプロジェクトはいつまでって決まっているんですか?
来年の3・4月までと言う事になっていますね。 何とかある程度までは持っていけるかなと。スタートしても1年間は慣らし運転でやっていくことになると思います。
プロジェクトを進める上では、色々な方に色々なタスクをやってもらうと思うんですが、人によっては、モチベーションが低かったり、期限通りやってくれなかったりすると思うんですけども、そんな時、されていることはありますか?
こまめに訪問はするんですけども、それでもダメな場合には、力でやってもらうしかないですね。 「これが方針なんだからやれ」と。
次に何をするかは決まっていますか?
今度、海外のある拠点を立ち上げるので、それをやろうと思っています。
それは全て自社から人を出すのでしょうか?
一応、商社さんと共同でやるのですが、基本的にはうちでやりますね。
そういった海外案件だと英語を使うんじゃないかと思うのですが。
そうですね。ただそれはメキシコなんですよね。(笑) だからスペイン語なんですよ。そういうスキームってないので、そこから勉強していこうかなという感じなのですが。
そういった海外拠点の管理はどこがやっているんですか?
そこも弱くてですね。そういうプロジェクトもあるんですよ。色々なところを一気にやろうとしているので、結構、混乱しています。 外から人を入れるっていうのも必要じゃないかと思うんですけどもね。
キャリア的に次に何かイメージしているところはありますか?
今、一社しか知らないというのがあって、中小企業診断士を取ってみたので、他の会社を見る機会を作っていきたいなと思っています。社内的には海外っていうのもあるんですが、国内も再構築したいなと思っているので、今は人を集めてやっているんですが、そこからリニューアルをやっていければと思っています。
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