第53回 USCPA CMレポート
【Guest】 ショーさん USCPA
まずはゲストの自己紹介から。
大学在学中にUSCPA受験に挑戦し、卒業する間際に完全合格。就職は米系銀行の経理部に就職。
約1年半経理部員として海外支店とのお金のやり取りなどを経験し、次に経営企画として法人金融部の管理会計の仕事を1年半経験した。
次はバックオフィスではなく対外的な仕事がしたいと思うようになり、Big4税理士法人のコンサルティング部門に転職した。この部門は税務申告業務ではなく、移転価格や事業価値評価や海外進出支援のコンサルティングを行う部署で、自分も幅広い業務を担当している。
以下、Q&Aです。
学生時代にUSCPAを目指した理由は何ですか?
海外で働く仕事がしたいという想いが大きな動機です。僕は帰国子女で通算で13年アメリカに住んでいたのですが、ずっと学生だったので今度は仕事で海外を目指してみたいという想いから、USCPA取得を目指しました。
銀行の経理は結構経理の中でもニッチな方だと思いますが、新卒でそこを選んだ理由はなんですか?
外資の金融機関に行きたいという希望が先にありました。本当は法人営業の仕事が第一希望だったのですが、その時は募集がなかったので経理部として入ることにしました。
部門別採用との事ですが、一度入ると中で異動できたりはするんですか?
はい。結構フレキシブルに異動できました。銀行内で対外的な仕事(営業など)に異動するという手もあったのですが、今の仕事に魅力を感じたので結局転職することにしました。
外資銀行での経営企画もなかなか面白そうだと思うんですが・・
はい。勉強になったんですが、外資だとどうしても方針決定は米国本社で、日本法人はそれに従うというスタイルになるんです。経費を減らす場合も◯%減らせという司令が本社から来て、日本ではそれを実行する立場になります。 管理会計も売上よりもコストの方を管理する仕事が殆どだったので、もう少し自分の可能性を広げたいという想いが募るようになりました。
今担当している仕事はどんな種類のものですか?
評価業務4割 移転価格4割 海外進出支援2割 くらいの感じです。
ひとつひとつの業務は全く別の業務ですよね。
はい。多少かぶる部分も無くはないですが、基本的には全く別の業務です。いろいろやらなければいけない大変さもありますが、逆に色んな種類の経験を積めるというところはとてもいいと思っています。
今のチーム体制はどんな感じですか?
部署全体では60人くらいいますが、殆どは移転価格専門の人達になります。自分がいるチームは評価業務や海外進出支援業務を行うのですが、そのチームは7人でやっています。
3つの中でどの業務に一番魅力を感じていますか?
海外進出支援業務です。今のところまだ案件が多くないので業務的には2割くらいですが、これがもっと増えればいいなと思っています。
海外進出支援のお仕事って、具体的にどんな業務ですか?
企業が海外進出を考えるかなり初期段階のお仕事が多いです。どこに進出すのがいいのか、その国のレギュレーション(外資規制等)はどうなっているかなどの調査を依頼されます。Big4は世界各地にオフィスがあるので、そこから現地情報を仕入れることができます。
海外進出支援の仕事で難しい部分はどんなところですか?
海外オフィスの対応がまちまちで、なかなか良い情報を仕入れられない時は大変です。詳しい現地情報をクライアントは期待しているので、それが現地オフィスから得られない場合は自分達が日本から調査しなければいけない事もあります。
評価業務はどんなお仕事ですか?
色々な価値(価格)を評価して算出するお仕事です。会社の価値や、会社内の一事業の価値や、会社が持っている無形資産の価値など、対象は様々です。
今の仕事のやりがいはどんなところですか?
クライアントとのコミュニケーションが大事なのですが、企業の偉い人とも普通に会えて仕事の話ができるところがいいです。一カ月とかべったりとクライアントにインタビューし続けるようなこともあるのですが、そういう場合は業界内の話や色々な裏話なども聞くことができて、本一冊分に値するような濃い内容の知識を得ることができます。 また、様々な業界のクライアントに接するので、幅広い業界知識を得られるのも良いです。
仕事に関係する専門知識以外で、今後身につけていこうと思っているスキルは何かありますか?
コミュニケーションスキルとマネジメントスキルです。今の仕事はクライアントへのインタビューが基本の仕事なので、コミュニケーション能力はとても大事です。また社内外の人と協力して仕事を進めていくので、マネジメントスキルもとても大事だと感じています。
今の会社に入れた大きな理由な何だと思いますか?
一番大きいのは英語力です。海外案件が多い割に意外と英語ができる人がチームに少なかったので、英語力を期待されて採用されたと思います。あとはCPAと経理の経験から数字に関する知識があることもプラスだったと思います。
いろいろな仕事をこなす人と、何かの専門の人どっちがいいと思いますか?
今の組織で上に行くには“専門性”がとても重要だと思います。パートナーで金融に精通している人がいるんですが、金融系の仕事はだいたいその人のところに行くことになるので、高い専門性を持っていると強いと思います。でも自分は飽きっぽい性格なので、いろいろな業務を担当する方が合っていると思います。
営業能力も必要ですか?
はい。必要です。今もクライアント獲得活動をしていますが、これがManager以上になるとどれだけクライアントから仕事をもらってこれるかがとても重要になってきます。案件数ではなく単価も含めて、多く持ってこれる人はそれだけ重要なポストにつくことになると思います。
英語力はどうですか?
英語力もManger以上はMustです。Manager以上は英語力もあって、営業力もあって、コミュニケーション能力もマネジメント能力もないといけないので、結構大変です。
今後についてはどう考えていますか?
今のところそんなに多くないんですが、やはり海外進出支援の仕事をもっとやりたいです。日本からの支援業務もいいんですが、将来的には海外に行ってやれるようになりたいとも思っています。そのためにはどういう準備をしたらいいのか、どういうキャリアを築いていけばいいのか、今色々と模索している最中です。
以上です。 その他、移転価格や評価業務の詳しいお話や、中で働いている人達のカルチャーやワークスタイルなど、色々とお話頂きました。 ゲストのショーさん、ありがとうございました。
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