外資系からMBA、起業、そして監査法人のアドバイザリー部門へ!


第108回 USCPA CMレポート
外資系からMBA、起業、そして監査法人のアドバイザリー部門へ!

実施日: 2014年7月5日(土)
【Guest】  ショウさん USCPA第108回 USCPA CMレポート

ゲスト紹介

経済学部を卒業後、経営学ゼミに所属していたこともあり、若いうちから経営者に会える環境を志向し、コンサルティングや金融の法人営業を中心に就活。

その中で出逢ったヨーロッパ最大のITカンパニーの日本法人への就職を決める。

同社では、営業職として入社し、人材派遣・サービス業を中心に担当。

その後、営業支援組織の設立メンバーとして異動。

計画を3ヶ月前倒しての組織設立後、世界最速での売上計上を経て、経営層を落とす専門部隊である営業支援組織に新卒初・20代初で異動。


異動後、世界最年少でのプリンシパル昇格を経て、化学・石油・素材業界担当のプリンシパルとして活動。

同時期にUSCPAを取得。

その間、部署最大の売上を記録。

6年間の勤務の後、入社当初から考えていたMBA進学のために同社を退職。

国内と海外で迷ったが、海外にする場合、準備にもう一年、かかるということがわかり、国内MBAへ。

MBA在学中にロンドンのMBAコースへの短期交換留学、及び2社の起業を経験する。

MBA卒業後は自社の経営に1年ほど従事。

その後、大企業の経営が見たい、USCPAを活かしたいという思いから転職活動を実施し、某監査法人のアドバイザリー部門に入社。

USCPAを目指した理由は、もともとMBAに行く時に英語で学ぶ能力があるというのをアピールしたいと思っていて、その要素としてUSCPAを持っていると良いのでは、というMBAありきで検討していた。

2番目の理由としては、会計と英語のブラッシュアップ。

会計は大学2年の時に簿記一級を取得していて、既に会計のある程度の知識は持っていたのと英語という意味では、外資系で働いていたので、もっと英語力を付けたいという思いがあった。

3番目の理由としては、25歳前後にUSCPAを目指した時は、部署を異動して、コンサルティングの専門部隊に入り、周りとのキャリアの差がありすぎて、経験では全く敵わず、少しでも知識を付けてキャッチアップしないと行けないと思ったから。

現職は監査法人のアドバイザリー部門にいて、主所属はM&Aなどのデューデリジェンス等をする部隊で、もともと内定した時に聞いていたのは、M&A関連の仕事をする部隊だと言われ、そこに興味を持って入所した。

実際に入ってみたら、所属はそこではあるが、この春に新設された部署に副所属として所属して欲しいと急遽言われた。

そこは、海外子会社の経営の効率化やガバナンス・リスク管理の構築等、日本から見えない海外の現地の内部監査をしたり、コンプライアンス基準を考えたりとグローバルでの業務を支援する専門部隊で、人数も少なく、まだ手探りの状態。

前職はITの会社でコンサルティングとか、BPRをやっていて、その経験が活かせるのではないかということで、まずはそちらで経験を積む事になった。

現在は監査法人でのPD(Practice Development)の実務等を学びつつ、キャッチアップ中。

今後はCIA・CISAを学習し、トリプル資格を目指している。

 

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Q&A

MBAを取る意味というのはどこにあると思いますか?

内容面よりも友達が一気に100人位増えるというのが大きいですね。皆、それぞれ違ったキャリアを歩んできているので、違った業界の話が聞け、起業をする時にも業界の話を聞かせてもらいたければ、そこの業界のひとに声を掛ければすぐに聞けるんです。しかも、何かしら経営をしたいとか、起業したいとか、何かを変えたいと思ってきている人であり、変えられる人達に会えるというのは本当に大きいと思います。海外であれば、グローバルの仲間ができるので、グローバルでのキャリアを考えている人は海外のMBAに行くのも良いと思いますね。

 

私も今後、監査法人へ転職を考えているのですが、今の仕事の流れというのを教えて頂けますか。

 

まだ入ったばかりなので、これが普通かどうかはわからないのですが、私がやっている業務という意味では、いくつか分かれていて、デリバリーというのがお金を貰って、契約をして、お客さんに何かを届けるという仕事の形式。それとPD(Practice Development)というのがあって、一般的な会社で言う営業と思って頂ければ良くて、案件を取るための活動ですね。このPD活動とデリバリー活動というのとどちらかで毛色が変わってきて、私は入ったばかりというのもあり、PD活動をすることが多くて、ようは営業支援ですね。お客さん先に行く時に「海外子会社の管理ももっと強くしたほうが良いんじゃないですか」とか「IFRS適用したほうが良いんじゃないですか」とかそういった事の必要性であったり、改善イメージとか、スケジュールなどの資料を作るということをやっています。

直近はデリバリーに入っていて、某素材会社のインドネシア子会社の内部監査支援というので、今回、その会社ではインドネシアの内部監査をするのは初めてらしくて、その時に「どういうチェックリストで何を聞いてくればわからないので、教えてください」というのが契約内容になっていて、今、「こういう項目に気をつけてくださいね」とか、「インドネシアはこういう不正が多いので、こういったところを重点的に聞いたほうがいいですよ」とかっていう、そのインドネシア版のチェックリストを付きっきりで作っています。

項目の洗い出しから留意点の整理とか、諸々を作って、客先に持って行って、マネージャーが話したのを議事録に起こす作業をしているというのが直近です。

どこの部署へ配属になるかによってやることがだいぶ違うと思うのですが、監査・非監査という分け方をして、非監査がアドバイザリーというチームで、かなり広くやっていて、私のチームは海外子会社のガバナンスとかコンプライアンス管理とかで内部監査支援をするんですが、他のチームだとM&Aの支援、デューデリジェンスの支援とかをやっています。

他に大きなところだと、コンプライアンスとかリスク管理とかをもう少し広く国内外でやるチームもあります。

そういう意味ではアドバイザリーという括りよりもその一段下でどの部署に配属になるかを確認したほうが良いと思います。

特に初心者が何をするのかを聞いてしまったほうが良いですね。

 

プロジェクトが始まるとひとつのお客さんにかかりきりなのか、それともプロジェクトを掛け持ちするのでしょうか?

現状は人数が少ないので、マネージャーは掛け持ちをしていて、主任レベルは2-3件抱えていると思います。パートナーは10-15個くらい抱えていますね。スタッフレベルはひとによってまちまちで案件をたくさん持っている人もいれば、ひとつを集中的にやっている人もいます。 

今後、M&A案件の仕事をやりたくて、アドバイザリーを目指しているのですが、監査法人のアドバイザリーの中で3つの部署があるということだったと思うのですが、だいたいの割合がどの程度なのかとBig4の中でどういう力関係なのかをわかれば教えて頂けますか。

 

正直、M&Aチームにそれほど関わっていないので、わからない点も多いのですが、私がいるチームは30名いるかいないかですね。法人全員で5,500-6,000名程度いて、監査・非監査で半々ではなくて、アドバイザリーで2,000名くらいはいる中の30名程度ってところですかね。M&Aって証券系のアドバイザリーとかブティック系と呼ばれる個別の会社があったりとか、監査法人に頼むのは、いくつかの選択肢の中のひとつでしかないので、それほど大きな市場ではないというのが正直なところで、監査法人系のアドバイザリーだと会計の部分をしっかりしたいということでデューデリジェンスとかを目的として頼むお客さんが多くて、そうなるとM&Aの中でもそこが気になるというのは絞られてきて、言い方が悪いですけども、不正がありそうだとか、簿外債務がありそうだとか、そういうところを買おうとしているとか、そういう一部の状況に限られるというのもあるので、そういう意味では、監査法人系のM&Aチームはそれほどメジャーなポジションにはいないという感じだと思います。M&A系は転職で回ったんですが、感触としては監査法人間の違いというのはそれほど感じなくて、監査法人か否かというのが大きな違いだと思います。

ブティック系とかもありますし。

M&Aと言っても関わり方が違うので、そこをイメージして自分の志向に近いところに行くほうが良いと思います。

私もM&Aの部署に入ると言われてから4冊くらい本を読んだのですが、M&Aと言っても結構、幅広くあって、かつ得意不得意が分かれて、そこにクライアントからオファーがくるという状況なので、監査法人という中では必ずしも明確に差別化が出来ていない状態ですね。

監査・非監査の業務を選ぶときも監査法人に頼むというのは決めていても、どこに頼むかというのは、お客さん側では練られていないことが多いです。

前に自動車業界のサプライヤーのBPRを提案する為にターゲットリストを作る作業をしていた時があって、自動車部品工業のリストからエクセルで並べて、売上を調べて、現法人で契約があるかどうかの情報を調べたら、上位80社くらいのうち8-9割は何かしらの契約がありました。

監査をしていたのは3-4割だったので、非監査の業務で入っているのがかなり多くて、契約が全くないところに行くというのは実はあまり無いんですね。

飛び込み営業とかはなくて、何かしらのリレーションがある中でスタートするので、あまり監査法人間の優劣が問題になることが少なくて、リレーションがあるからその監査法人に頼むという慣れ合いにも近い形で商談が決まっていくというのがあるので、監査法人毎の特徴というのはそんなに気にしなくてもいいかなと思います。

むしろ、監査法人なのか、コンサルティングファームなのかの違いの方が大きいかもしれませんね。

 

40歳で起業をしたいと思っているのですが。

 

いいですね!私は最近、週に一度は起業の相談に乗っていまして、明日も某コンサルティングファームの人が11月に起業するというので会うんですが、40歳だと良い企業を作るには良い時期ですね。遊びで作るにはもっと早くても良いと思いますが。日本に元気になって欲しいですよね。日本経済を良くするには起業が少なすぎるんですよ。

アメリカだと頭の良い人たち、トップMBAスクールの卒業生たちは何をしたいかというと起業なんですよね。

でも、日本では起業って全然入ってこなくて、公務員とか、商社とかのずっと下のランキング外とかにしか入らないんですよ。

向こうの頭の良い人達は在学中から起業がしたいと考えていて、そのためにどうするかを考えて、学生をしているので、卒業をする頃には立派な起業家の卵になっていて、準備もできているから成功もするし、成功する人がたくさんいるからもっと起業しようとする人が増えるという好循環に入っているんですね。

それに対して、日本では大学の時に卒業後に雇われる事を念頭に置いて、雇われマンになる為にどうするかを考えて学生をやっているので、卒業する頃には雇われマンの卵にしかなっていないんですね。

そういった感じで起業する人が少ないし、起業するイメージが湧かないので、ますます起業はしないし、起業して成功している人はもっと一握りなので、起業なんて仕事が出来ない人がやるもんじゃないかっていうイメージになってしまい、起業のイメージが低くなっているっていうのが日本の現状になると思います。

そういう意味では良い起業がもっと増えていって、結局、新陳代謝の世界なので、新しい起業が増えて、伸びてくれないと伸びるものも伸びないので、異端児でも何でも良いので起業したいという人は頑張って欲しいです。

それが強いては日本経済を良くしていく事になるので。

僕のビジョンは「Make the world better by business」としていて、20代前半くらいから言っているんですが、ビジネスで世界を変えたいというのが大きなビジョンとしてあって、どんな形であれ、ビジネスを通して世界を良くする事に貢献したいと思っているんですね。

そういうビジョンの達成のためにも起業をしたいという人がいたら、いくらでも支援をするので、是非、頑張ってください。

それとUSCPAは起業に役立つと思います。

財務系とか会計系の意味がわかるというところで非常に良いですし、勘所がわかるという意味では損にはならないんじゃないかなと思います。

MBAもそうですけどね。

起業して成功する可能性はあまり変わらないですが、失敗する確率は減らせると思いますね。

成功する確率は運任せのようなところもあるので、MBAとかUSCPAを取ってどうこうという世界ではないですが、絶対に失敗するというのを避けるという意味ではいいところがあると思うので、やっておいて損はないですね。

 

実際にMBAの在学中に2社の起業を経験したということですが、その後はどうなったのでしょうか?

1社は自分でやっていたんですが、監査法人に入るときに兼業は禁止だと言われて、廃業申請中です。もう1社は、MBAの同期と一緒に作った会社でそれは今、2-3年目ですが、順調に進んでいて、ひとりは楽に生活が出来るくらい稼いでいると言っています。4人で起業したんですが、「爆発したら、戻らせて」と言ってあります(笑)。爆発する兆しが無いわけではなくて、売上も倍々ゲームで増えているので、スタートアップの企業としては、順調だと思いますね。

 

どういった系のビジネスをされているんですか?

その2社は全然違うんですが、ひとつは前職の経験を活かした投資とコンサルティングの会社で、もうひとつがプレミアムテキーラの輸入会社をやっています。

2点あるのですが、私もM&Aとかやりたいと思っていまして、その為にUSCPAをやっている部分もあるんですが、それプラスアルファでM&Aをやる為に何か専門性が必要なのかって事と、起業のきっかけというか、何を元に起業をしようと思ったのでしょうか。

 

まずM&Aに役立つものですが、結構、経験が命と言われるところが多くて、面接の時に紹介された書籍(「M&Aのグローバル実務」 渡辺章博、「MBAバリュエーション」 森生明、「M&A実務のすべて」 監査法人トーマツトータルサービス部、「Valuation」 トム•コープランド)は読んでみたものの、無駄にはならないのですが、やっぱり実際の経験値によるところが大きいんですよね。本当に興味があるならば、ビジネスに入っちゃったほうが早いと思います。私もその経験がない部分をどうやって稼ごうかなと考えているところなのですが、結局はM&Aのデューデリとかには関っていなくて、そこは会計士の独壇場で経験がすべてだったりするので、なかなか新参者が入りづらいんですね。どこが弱いかというとPMI(Post Merger Integration)と呼ばれる合併後に起業をどう良くしていくかとか、どうガバナンスを効かせていくかとか、80年代くらいにM&Aがブームになった時、失敗事例として1位に挙がってきたのが、実行の部分で計画が出来ていなかったとか、実際に実行してシナジーが生まれなかったとかだったんですけども、それが今もあまり変わっていないらしんです。

やっぱり合併を決めるまではすごく頑張るけども、合併後、シナジーを生むためにどうしていくべきかというところまでは全然頭が回っていなくて、そのPMIというのは出来る人材が少ないから、そこをしっかりやってくれると良いな、というのが期待値として私にも与えられています。

そういう意味ではこれからという事だと会計士の独壇場で勝負するよりかは、PMIと呼ばれるところで、BPRとかITとかで力を付けておいて、それを持ち込んであげた方が自分の輝きは活かせる可能性はあるかなと思います。

M&Aに直接効くというよりかはポストM&Aの部分で活きるものを持っておいて、そこを自分の強みとしてM&Aの部隊に早めに入って経験を積んだほうが良いかなと思いますね。

起業のきっかけは経営に興味があったからというのがひとつとMBAでせっかく勉強しているから皆で起業しようという機運が高まったというのがやっぱり大きいですけども、起業したい人とか出来た人の話を聞くのが一番重要で、起業したことが無い人は起業の事がわからないし、起業したことが無いから、リスクがあるんじゃないかとか、うまくいかないんじゃないかって思っているんですよね。

起業がうまくいった人は起業の良い所をわかっているので、そうした人に話を聞いてみるというのが良いと思います。

そうすると起業のきっかけは様々ですけども、自分で意思決定が出来るというのが大きく違って、それはサラリーマンとは本当に違う世界ですね。

それには向き不向きがあって、やっぱりサラリーマンをやっておいたほうが良い人もいるんですよね。

そこの判断は必要だと思います。

ただ意思決定をすることに楽しみを感じるとまた起業をすると思いますし、私もまた起業すると思いますね。

社長業をやってしまってその面白さに気づいてしまうとサラリーマンはもう出来ないかもしれないです。

合うor合わないというのはやってみないとわからないところもあるので、自分の人生を崩さない程度の小さな会社を興してみるっていうのは良いと思います。

合えばやればよいし、合わなければやめれば良いので、最初から起業という選択肢を外してしまうのはもったいないと思います。

 

日本国内のMBAを出た人も起業する人が多いのですか?

どのくらいですかね。1-2割くらいじゃないですかね。キュリアチェンジする人が3割くらいいて、キャリアアップする人が1-2割、親御さんの事業を継ぐ人が1割くらい、留学生で国に戻る人が1-2割という感じだと思います。在学中とか卒業してすぐに起業するかというと難しいところがありますが、1回、再就職というワンクッションを入れる人が多いものの、結局何かしらの起業をする人は増えてきていると思います。

私は卒業して2年目ですけども、一緒に勉強していた中に「起業することになったので、会社を辞めました」って人が何人かいるので、在学中はわからなかったですけども、起業したいという人が実は結構いるんだなという気はしますね。

起業のことを知る為にMBAに行くこととその1-2年間を使って、起業の準備をするというのはすごく有効な手段かなと思います。

仲間がいると違うんですよ、色々と話せるので。

そういう意味では仲間を作るというのは大事で、経験者の話を聞くというのもとても大事ですね。

やっぱり世界は広くて、やることが皆、違くて、そういうルートもあるんだ、という気付きもあるので、いろいろな人に話を聞いておくのが良いかなと思います。

そして、何をするにしてもUSCPAは無駄にならないので、安心して勉強して良いと思います。

 

国内のMBAというとだいたい会社から派遣で来るというイメージだったんですが。

 

私は2年間、通ったんですが、昔は企業派遣が5割という時代もあったみたいです。でも、いまは1-2割くらいしかいなかったですね。そういう人たちは会社に戻っていますけどもね。 

MBAの勉強はどのように進めていくのですか?

大きくふたつに分かれていて、ケースをつかうか、講義形式で行なうかですね。それはMBAスクールによって色があって、どちらかというのは分かれています。ケースというのは、経営の意思決定の場のストーリーがあって、会社の概況からプレイヤーがいて、今こういうことで悩んでいて、財務状況とかの情報等がいっぱいあって、「さて、あなたはどうしますか?」という問題だけ渡されて、それを元に議論をするというのが講義のスタイルで、講義の時間中はずっと議論がされて、教師はそのファシリテーションをするというのがケースという学び方ですね。ハーバードとか、慶應とかがそちらを目指しています。

もうひとつが講義で、大学の講義形式と同じような形で、最新の経営理論だとか、話題になっているものとかを講義で話していく形。

また、このふたつを混ぜているところもあります。

私がいたところは、ケース形式を使っていたので、議論、議論、ずっと議論って感じでした。

講義形式だと得られるものは話した事しか得られないのでわかりやすいんですが、ケースだと議論の展開によって、得られるものが多かったり、少なかったりするので結構、レベルによってまちまちで、参加者のレベルが高いとアウトプットも多くなるし、レベルが低いとアウトプットも少なくなってしまうんですね。

ケースだと議論をする能力とか、いろんな人の気づきを得る能力とか、そういった営業スキルに近いところが得られるので、そういう部分を求める人とか、キャリアが長い人はケース中心のところに行ったほうが良いと思いますね。

キャリアが短くて、議論についていけないとか、とにかく知識を身に付けたいという人は、講義形式にしたほうが良いと思います。

ディスカッションについていけない可能性があるので。

そこはキャリアによりけりかなと思います。

 

機能とインダストリーという軸が縦と横に並んでいて、今、やっているBPRが横軸の機能で、これから取得予定のCPAも機能で勉強していると認識をしているんですけども、これから起業に向けて、インダストリーか、機能か、どちらの軸かというのが自分の中で今後、収斂されているのかイメージが湧かないのですが、どう思われますか?

私は今、「MBA投資家社長の人生上質化計画(http://ameblo.jp/day-life/)」というブログをやっていて、そのブログにも書いたんですが、起業のアイデアと言う意味だとINから攻めるかOUTから攻めるかという大きく2つからあると思っていて、INからというのは自分の内から考えて、自分の経験とか強みを活かせないかという視点で考えるもの、OUTからというのはインダストリーだったりとか、成長産業だったりとか、外部環境の分析からどこに行けそうか選ぶというのがあって、どちらから行くかによって大きくアイデアの練り方が変わってくるのかなと思います。起業のアイデアを練るという意味では、インダストリーの知見を使っても、ファンクション面の知見を使っても、どちらでも有りかなと思います。INから攻めるという意味だとどちらでも良くて、OUTからだと業界の知識があると便利ではあるけども、結局、新規で入っていく分野なので、同じかなと思います。インダストリーの知識はあって損はないと思いますし、そこの業界で行くのであれば、起業の時に役に立つ可能性はあると思います。

ただその業界で生きていかない場合に全く使えなくなるので、そうすると勿体ないかなと。

ファンクション面のほうが後々の流用性は高いんじゃないかと思いますね。

起業するのは、業界分析とかから考えたとしても最後、そこの強みを何で生きていくのかという視点が無いと残っていけないので、魅力的な市場というのは誰から見ても魅力的なので、皆、来ちゃうんですよね。

その場合、じゃあ、そこで戦えるかという視点が大事で、戦うときにINの要素、自分の強みが何なのか、経験は何なのかというところが勝負するキーになってくるので、そこが無いと戦えないんですよね。

だから、ファンクションであれ、業種であれ、知見というのは大事になってきて、一般的な人から見れば、実はどんな経験であれ、知識であれ、凄いことに見えて、わからない人にしてみれば、強みになりうるところなんですよね。

業界にいると皆、同じ知識を持っているので、わからないんですけども、実は結構、自分の経験ってどんな仕事をしていたとしても、特殊な能力になるんですよ。

そこが何なのかをうまく見極めてあげて、追加していけば、ファンクションであれ、インダストリーであれ、活きるところはあるかなと思います。

インダストリーも共通な要素を抽出すれば結構、使えたりするので、「何々業界の何々に近いね」という話が出来るようになると流用はできるので、どっちでも使えるかなと思います。

ファンクションも専門家になるべきかというのがあって、それこそUSCPAって会計の専門家になれるわけではなくて、会計の入り口に立てるって事ですから、そこから専門家になるのが起業を考えた時に果たして良いのか、という問題もあって、プロはプロに任せれば良いってのが私の気持ちにはあるんですね。

任せられるのは任せたほうが良いという気もして、自分が必ずしもプロフェッショナルになる必要はないんですね。

ただプロフェッショナルを選ぶ基準までは理解していないとならなくて、どういうところが勘所になりうるのか、プロを選ぶときにどの基準で選ぶべきか、とか、その人の仕事を評価するときの能力というのは自分で持っておいたほうが騙されないし、良い人を選ぶことが出来るんです。

無駄にはならないですけども、自分が全ての専門家になる必要はないと思います。

 

今、アドバイザリーの仕事をされているということですが、今後の選択肢はどのようにお考えですか?

経営がキーワードなので、経営層で入るのか、経営のコンサルティングをするのか、というところが主軸にはなると思います。それとNGOにも興味があるので、いつかのタイミングではビジネスの知識を使って、NGOで活躍したいなという気もします。ただやはり直近ではコンサルティングかなと思いますね。 

毎日、日課としてやっていることはありますか?

ブログを書いていることくらいですかね。土日にまとめて書いて、平日はアップだけしている感じですが、本を出したいなと思っていて、そのためのネタ作りですね。電子書籍化は8月にする予定なんですけど。自分の今日の学びの整理とか、日記の意味も込めて、ブログに残しています。

仕事においては、与えられた期限は必ず守る、期待は超えるというのは確実にやっています。

期待に合うレベルじゃ十分ではなくて、期待を越えないとダメなんですね。

昔の会社の先輩が言っていたのは、メジャーリーガーになるには、まずはマイナーリーグの手前から他人の3倍の成果を出して、3倍の成果を出せば、マイナーリーグから声がかかって、マイナーリーグで3倍の成果を出せば、きっとメジャーからオファーが来るだろうと。

「他人の3倍くらいの成果を出しなさい、1.2倍くらいで満足するなんて誰も気づかない」って言われました。

スカウティングが誰でも気づくくらいの3倍くらいの成果を出して頑張ったと言えるっていうのを入社1年目に聞いて、それを心がけています。

ちょっと良いものとかで満足はせず、3倍くらいの誰が見てもレベルが違うというくらいのものを短納期で仕上げてあげると必ず評価はされるので、早いうちに昇格とか大きな仕事を与えられると思います。

あとはやりたいことは日々、言うようにしておくとその方向に誰かが引っ張ってくれるんですね。

やりたい方向性をきちんと話しておくと良いと思います。

今の自分の業務とは関係ない事でもちょっとした時に話しておくと自然と誰かがそちらに向けてくれると思います。

どちらかが欠けている人が非常に多いんですね。

希望だけ言っていて実績がないとか、実績をあげているけども希望を言っていないとか、どっちかが欠けちゃうとそっちの方向にはだれも引っ張ってくれないので、行きたい方向をちゃんと伝えておくのと今の業務で実績を3倍くらいの成績を出すということですね。

 

大学時代はどんな風に過ごしましたか?

学校にはあまり行ってませんでしたね(笑)
NGO活動をしていて、タイとカンボジアの国境付近にある遺跡の地雷除去支援をしていて、地雷除去の現場を視察して、国連大学で講演をする、なんて事をしていました。今はもう地雷の除去が完了して、世界遺産登録されました。ただ入場料で揉めて、紛争が起きちゃったんですけど。。それとバンド活動をしていました。

ギターとベースです。

それと海外旅行に行ったりとかですね。

 

世間で有名になっている若い世代の起業家で、成功している人、会社を潰しちゃった人とか、、何名かいますが、その人達についてどう思われていますか?

何をもって成功とするか、失敗とするか難しいところで、自分の思っている基準に達すれば成功で、そうでなければ失敗ですよね。潰してしまったというのは失敗だと思うので、反省すべきだとは思いますが、一回、失敗したからってそれで終わりではないですよね。「いつまでに何がしたい」という目標を達成できれば良いので、そこの過程で2回失敗しようが、3回失敗しようが最後の5回目に成功すればよいだけの話だと思うんです。一回、起業が出来た人はもう一度、起業できると思いますね。

少なくとも一度、起業したっていう実績があるわけですから。

そういう意味では全くチャレンジしない人よりかはチャレンジをしたという意味では評価ができると思います。

一回の失敗で何かを失うわけではないと思いますので、次への準備は必要だとは思いますが、次に挽回できれば、それは成功だと思いますね。

起業ってなかなか当たらないものではあると思うので、1回失敗したからダメだってことではなくて、最後まで見てあげて評価をしてあげた方が良いと思います。

正確な数値は忘れましたが、3年3割程度しか持たないと思うので、7割失敗する事を考えれば、あまり一度失敗したからダメになっちゃうような計画はしないほうが良いですよね。

失敗しても致命傷にならなければ、復活できるので、Exit基準をちゃんと作っておいて、赤字が幾らになったらとか、何年立って結果が出なかったらという感じで撤退出来るようにしておけば、後々、負債を抱えてどうしようもなくなるようなことも無いと思います。

チャレンジ出来るか出来ないかは人によるんですよね。

 

今日、話を聞くまでは、キャリアにブランクを作ることはあまり良いことじゃないと考えていたんですが、ショウさんや参加者の皆さんの話を聞いて、考え方が変わりました。

 

長期的なプランは描いておく必要はあって、キャリアのブランクを作らないほうが良いというのは一般的にはそうで、転職がしづらくなるのは確かだと思うんですね。私もブランクがありましたけども、起業をしていたという意味では自営業で無職ではないので、無職の期間を作らないでおくというのは次に行きやすくはなると思います。働きながら、次を考えておくというのは良いことだとは思うんですが、辞めたからといって次にキャリアがなくなるわけではなくて、その期間をきちんと説明できればよいわけですよね。「勉強していました」でもいいし、「MBA行ってました」でも、「起業してました」でも良いんですよね。

私も面接の時に「自営業やっていました」って言ったら、それで終わりでした。

そこは自由に考えて良いと思いますね。

それと年配の人の話を聞くのは良いと思います。

年配の方が自分で考えて気づいたことっていうのはそれなりに良いことを言っていますよね。

ただ聞くことは良いんですが、それが全て正しいかというのは別問題なので、全て従う必要はないと思います。

その人と同じ事をしても、その人と同じ位置になれるか、それ以下にしかなれないですよね。

あまり真似をしても良いことはなくて、経験からくる要素だけ抽出すると良いと思います。

 

参考にしている方とかいますか?

「プロフェッショナルマネージャー」という本を書いたハロルド•ジェニーンという人がいて、米国の会社の社長さんですけども、前の会社を辞めるときにこれ読んでみれば、と渡されて読んでみたんですが、仕事の鬼の話ですね。ユニクロの柳井社長が推薦の帯を書いていたので、結構、有名な本です。あとは身近な人を尊敬していますかね。ただ自分のキャリアと全く同じ人っていないので、良い所を学んで悪いところは反面教師にして、それを切り貼りして行って、より良いものを作っていけばよいかなと思っています。

そういう身近な、身内に近い人の話でないと実感が沸かないので、そういう人の話を取り入れるようにしていますね。

 

過去、今、これからというところでUSCPAの資格がどのように活きてきたのか、また今後、活きていくと思われるか、お聞かせ頂けますか。

 

経験でかなわない部分を知識でカバーするという意味でUSCPAを取得したというのがあって、お客さんの経理部長と話すときに実はUSCPAを持っているんですよって一言二言、話した時に信頼度が上がった感はあったので、それなりに意味があったなと思っています。USCPAという資格自体は名前が知られていますので。それと監査法人に入れたのは間違いなくUSCPAが効いているのは確かでMBAと起業はたいして評価されなかったですけども、USCPAと前職の経験は評価されたんです。そういった意味では、監査法人系、内部監査系、財務系のキャリアのステップとしては間違いなく活きてくると思いますね。

履歴書に監査法人って入った時にマイナスに働くってことは無いと思うので、監査法人で働いてみるっていうのは良いと思いますね。

USCPAも活かせますしね。

あと、経験がない中では財務系とか内部監査系というのは入りづらいのは確かで、監査法人を経験しているということになると急に評価が上がって、財務系とか行きやすくなると思います。

監査法人をワンクッション入れておくというのは、その後のキャリアでCFOとか、内部監査室長とかにキャリアアップを図りたいというのは損じゃないと思いますね。

起業するときにもそうですし、次の仕事に就く時にもそうですし、幅広く知っておくという意味では良い資格ではないかなとは今でも思います。

少なくとも取得して損したってことは無いですので、せっかく勉強を始めたわけですし、是非、頑張って合格してほしいと思います。

それとライセンスまで取得すれば、名刺に書けますしね。

全く知らない会社の人でも、名刺に「USCPA」と書いてあるだけで信頼度が上がったりするので、自分の名刺に一行「USCPA」と入るというのは凄くプラスなことになると思います。

MBAだと名刺に書けないですけども、USCPAは名刺に書けますからね。

それはとても重要な事だと思います。

どんなキャリアであれ、合格して損は無いので、是非、頑張ってください!

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