USCPA試験は、今までで一番大変なプロジェクト。


第79回 USCPA CMレポート

実施日: 2012年11月25日(日)
【Guest】 あだ名 Guamさん

自己紹介

大学卒業後、入社した金融機関での配属がIT部門でSEとしてキャリアをスタートさせた。
その金融機関がIT門を分社化して、IT小会社になり、10年近くSEとしてキャリアを積んだ後、管理部門に辞令が出て総務部に異動。経理をやることに。

あまり経理が得意ではなくて、システムをやっている時も会計システムのところはなるべく避けてきたが、やるしか無いと思い、まずは簿記を勉強し、最低限の仕訳が切れるまでにはした。

その後、金融機関が外資系に買収され、経理が重要視されることになり、経理部が出来た。そこで経理部長をすることに。

買収された時に買った側の外資のほうからコントローラーが来て、その人が女性のUSCPA合格者だった・・・・。

実務をこなしていた2-3年後、その上司からUSCPAを受験するよう命じられ、学習を開始。
会議の中でもその話が持ち上がり、2年以内に合格しなければならない状況に置かれた。

結果的には、ほぼ2年で合格。

その後、別の外資系企業に親会社が変わり、現在に至る。

2つの外資系企業を経験し、その文化の違いを感じているところ。
仕事内容としては、広く、経理財務が主だが、TAXも深く知らないと難しいところ。
契約業務も見たりしている。

親会社のグループの仕事が半分で、他の金融機関の仕事があとの半分。

英語という意味では、最初の外資は、資料・会議ともに英語でやっていて非常に英語が重視されていた。

それほど英語が得意ではなかったので、結構苦労をして、スクールにも通ったりはしたが、実際のビジネスとはやはり違っていて、場慣れが必要であると感じた。

今の外資では、日本語を話せる外国人が多く、会議も日本語で行われていて、英語力が落ちてきているのではないかと心配しているところ。

外資系において、USCPAは非常にウケがよいと感じている。

Q&A

  • ゲスト
  • 参加者
  • 司会

会計とか経理とかの知識という意味では、SEで10年やった後の経理部で少しやっていたということですが、経理の仕事の割合的にはどのくらいだったのでしょうか?

半分以上は経理の仕事でしたね。なので、FAREは実務である程度やっていたので、何となくは感覚は持っていましたね。

実務としての経験と簿記の知識でUSCPAの学習に入っていった感じですね。

そうですね。あとはSEをやっていて、BECでITの出題が出るので、何もやっていない方よりは入りやすかったとは思います。

英語力という意味ではどのような感じでしたでしょうか?

TOEICでいうと750点くらいでしたね。レポートなにかは英語で作っていたので、苦手意識はないな、という感じでした。A&Aはやはり英語力が必要だな、と感じました。単語も難しいのが多いですよね。最後に残したのがA&Aでした。

外資に買収された前と後で、具体的にどのような変化があったのでしょうか?

前のほうが細かったですね。
資料の提出とか、レポートを出すとかメールをするとか話をするとかアクションを起こすと質問がたくさん来るようなところだったんですね。それが今は「結果出ていれば良いんじゃない」という感じで、そういった意味では楽になりましたね。

USCPAのライセンスは取得されましたか?

まだ取得はしていないですね。
今、ちょっと検討をしているところではあるのですが。もともとニューハンプシャー州での出願で、ライセンスは取りづらいので、他の州に移す必要があります。

では名刺には書いてないんですね?

そうですね。
誰かと会ったりするときは、周りがUSCPAであることを付け加えて紹介してくれるので、私がUSCPAの合格者であることはある程度認知されてはいるのですが、やはり持っていたほうが良いですよね。名刺に書いてあるとそれだけで認識をしてもらえるので。

新卒で入った日系の企業とその後の外資系2社と社内の雰囲気など、どういった違いがありましたか?

最初はコテコテの日本企業だったので、仕事が出来ると言うよりも人間関係だとか、役割がはっきりしていないというか、自分の部署に関係なく、色々なことをしなくてはならなかったんですね。それに対して、外資系だと役割がキッチリ決まっていて、逆に他部署の仕事に口出したりすると嫌がられたりするんですよね。そういった線引きがきちんとしているなと思います。それとコレは悪いところでもあるとは思うのですが、ドライ過ぎちゃって、どの部門にもはまらないけど、誰かがやらなければならないような仕事だとなかなか進んで行かなくて、失敗してしまうことがあります。あとは、人を評価するという意味では、それほど変わらないかなと思います。

外資系であっても成果だけではないですしコミュニケーションが取れるとか、ボスに気に入られないとうまくいかないというのは外資系でもありますよね。

自分にはどちらに合っているとかいうのは無いですか?

そうですね。今が中間的でちょうど良いですかね。

今の部署は何人くらいの組織なのですか?

経理財務で7-8人ですね。

皆さん、日本人の方ですか?

そうですね。上は外国人ですけども、部署のスタッフは全員日本人です。
いわゆるペイロールとかも込みでやっているので、そこも含めて7-8人の組織です。

今後のキャリアに関してはどのようなイメージを持たれていますか?

今はIT小会社の経理をやっていて、親会社の方が他に幾つか会社を持っていますし、ホールディングスもあって、それぞれ経理財務部門はあるので、そうしたところへ行くというキャリアもありえますね。

もし経理じゃないところに行くとしたら、どのような部門がありえるのでしょうか?

あとは監査部門ですかね。監査部門って経理経験がない人が結構いるんですよね。いろんな人に聞いても監査部門には経理経験がある人が少ないので、そういったルートもありますよね。ただあまり私は監査が好きではないので、避けたいですけどね(笑)。

私のいる会社ですと、仕事の中で、実績とか開示を見る人と予算と実績の分析とか、部門別の損益を見る方の管理をする人に分かれていて、今、かなり管理の方に会社としても力を入れている状況なのですが、Guamさんの会社だとそれぞれがだいたいどのくらいのパーセンテージになっていますか?

いまは半々くらいになっていますね。
実績は実績で勿論、大事ではあるのですが、それはもう結果にすぎないので、来年どうなるのか、3年の見通しはどうなのかとかいう定型レポートは非常に多いですね。3年予測だとか、5年予測だとか何種類もありますね。

それは難しそうですね。

そうですね。
でも、トラッキングはされないんですよね(笑)。外れる可能性の方が高いわけで、予測もバジェットも頑張るぞ、という意思表示が必要なんですよね、きっと。それに対して、後から「間違っているじゃないか」とは言われないですね。確かに今は、普通の経理業務というか、今月の決算とか年度の決算とかはその瞬間的には、ワッと話題に上りますけども、それよりも経営側は、来年の話とか先々の予測のほうが興味があるみたいですね。

私もそちらの予測とかの仕事をしているのですが、そうなるとあまり会計基準とかの話に疎遠になってきてしまい、自分が経理なんだか、単に数字を作っている人なのかわからなくなってきたりするんですね。

そうですね。私もそう感じることがありますよ。
でも、コスト何かは経理のバックボーンでやっていきますよね、収入は営業と話をしてやっていきますし。大型投資とかになれば、「減価償却ってこうなっていくよね」とか色々と考えた上で組んでいくので、それほど離れていくってこともないですよね。まあ、でも確かにそういったことはよくわかります(笑)。

同じ部署の方が7-8名ということですが、その中でUSCPAを持っている方はいらっしゃいますか?

ひとりいますね。自分の直下の子がこの夏くらいに取得をしましたね。
もともと社会保険担当とかの子もいるので、その他はあまり興味ないみたいですね。

もともとIT部門だったということだったのですが、もしそのままIT部門で行っていたとして、USCPAの活用という意味で何かイメージはありますか?

ITだけの世界だとUSCPAを活かすといっても限界があると思うんですよね。
なので、やっぱりSEの世界から出て、経理・財務の分野に行くのが良いとは思います。ただ、前の外資系の時には、ITコントローラーと言う役職がありましたね。IT部門で予算管理を専門にやる人で、ITを深くは知らないけれども、財務とか経理の知識を持っていて、予算を管理したり、経理との連絡を蜜にしてレポーティング業務をしたりするポストもありました。経理財務だとITの人と話せる人を重宝しますよね。皆、よくわからないので。

ITをやっているとプロジェクトがうまく行っているとかいないとかの見極めだとか、ITのコストは費用で計上するのか、資産でやるのかとか、現在の進捗で売上をどう立てるのかという点というのはITの人に聞かないとわからないので、そういったことを通訳できる人というのは重宝されると思います。ITってどうしてもムラになっちゃうんですよね。閉ざされた世界になりがちですけれども、外とコミュニケーション取れる人というのは、上に上がっていけるんじゃないですかね。

今の仕事の割合というのはそれぞれどのような感じでしょうか?

7割が経理財務で、TAXは年に1-2回の申告の時だけなので2割くらいで、残りの1割が契約といった感じですね。

そのいずれもUSCPAの知識を活かせている感じでしょうか?

経理財務とTAXはそうですね。契約は関係ないですかね。
契約は文言を見て、不利なところは無いかというのをチェックしたりとか、あと支払い条件とかそういうのを見たりしますね。

会社から言われてUSCPAを目指されたと言うことですが、結果的には非常に良かったということですよね?

勿論、そうですね。

2年という短くはない期間だったわけですが、会社から言われて、勉強をしていて、モチベーションの維持とかはどうだったのでしょうか?

勉強そのものは、いざやってみたら、それほど難しくないなと感じたんですよね。
最初は勿論、テキストを見てもこんなの受かるわけ無いな、と思ったのですが(笑)、やっていくうちにこれならばやれば受かるな、と思いましたね。やっぱり一番難しかったのは、仕事との兼ね合いで、勉強したい時に仕事は逃げてくれないですし、受験を勧めた上司も受験前だろうが関係なく、仕事を振って来ましたしね。その辺が苦しみましたね。

そうしたときはどのように対処したのでしょうか?

そういう時は、仕事優先で行くしか無いので、仕事に集中しましたね。
結果的に勉強を始めてから一年くらいは、勉強したりしなかったりという感じだったのですが、最初の受験の3-4ヶ月前に本腰を入れてからは、今日から毎日勉強をしようと決心をして、どんなに忙しくても、通勤時間でMCカードを見たりして、本当に試験までは一日足りとも休まずに勉強しました。勿論、10分とか30分とかの時もありましたけども、それを続けていくうちに何もしないのが、不安になってくるんですよね。最初、エンジンがかかるまでは大変だとは思いますけども、やってみれば「コレならば行けるかも」という気持ちになるんだと思います。


 

以上です。

参加者の方から「USCPA取得は今までの人生の中でどのくらい大変なプロジェクトでしたか?」との問いに「一番と言って良いんじゃないですかね」と仰っていたGuamさん。ただ同時に「それだけ頑張っただけの価値がありました。」とも仰っていました。その一言を聞いた参加者の皆さんの表情が忘れられません。参加者の皆さんにも是非、頑張って合格してほしい!と心から思いました。

ゲストのGuamさん、有難うございました!

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